会長就任のご挨拶

会長 吉野 次郎

 このたび、冨田前会長の後任として平成21年7月31日の臨時総会および理事会の議決により、特定非営利活動法人北海道バイオ産業振興協会(HOBIA)の会長に就任いたしました。当協会は北海道の豊富なバイオ資源を活用した産業振興を図るため昭和60年4月に任意団体「北海道バイオインダストリー懇話会」として設立され、平成14年9月、特定非営利活動法人北海道バイオ産業振興協会として再出発し、優秀な研究者と大学人が協力する中で、バイオ産業の振興に努めてきました。発足以来、これまでは大学関係者が当会の会長に就任しておりましたが、産業振興の旗を大きく掲げる時期が来たとする冨田前会長のご判断の基、道内経済界からの会長選出の意向を受け、会長に選出されました。さて、わが国の経済環境は昨年の米国サブプライムローン問題に端を発した金融危機の影響により大きく悪化し、急減速した状況は皆さんご承知の通りであります。8月の内閣府月例経済報告において、我が国経済の基調判断は「景気は、厳しい状況にあるものの、このところ持ち直しの動きがみられる。」とされており、やや好転の兆しが窺えます。当地、北海道でも個人消費の一部に経済対策の効果が現れ、生産活動にも下げ止まりの動きが見られますが、依然として厳しい状況にあります。この状況を打破するためには地域の優位点を活力ある経済活動に活かしていくことが必要と考えております。北海道は豊富な自然資源に恵まれており、機能性食品、化粧品、医療・医薬、アグリバイオ等の道内バイオ産業は成長分野と捉えることができます。北海道のバイオ産業の売上高は、この10年間で約4倍に増加し平成20年度売上高は400億円に迫る水準です。道内バイオ企業とバイオ関連研究者の協力により、さらなる成長を目指したいと考えます。今後とも道内バイオ産業発展のため、微力ながら尽していきますので、関係各位のご支援・ご協力を何卒よろしくお願い申し上げます。

シンポジウムご案内  細胞移植医療と生物工学

北日本支部 札幌シンポジウム
細胞移植医療と生物工学
― 産学官の話題 ―

主催:日本生物工学会北日本支部
共催:日本生物工学会セルプロセッシング計測評価研究部会
   日本農芸化学会北海道支部
   北海道バイオ産業振興協会(HOBIA)

日時:2009年12月9日(水)13:10~17:00
場所:北海道大学百年記念会館

プログラム:
13:10-13:15 開会の辞
       支部長(北海道大学大学院工学研究科)高木 睦
13:15-13:55 移植用細胞のためのセルプロセッシング工学
       (北海道大学大学院工学研究科)高木 睦
13:55-14:35 Cell culture on microspheres for tissue engineering and
             cell expansion
            (Chemical and Biomolecular Engineering,
            National University of Singapore) Dr. TONG Yen Wah
14:35-15:15 生体内での生物工学を利用した再生医療技術の開発
           (国立循環器病センター研究所、北海道大学大学院工学研究科) 
                                              中山 泰秀
15:15-15:35 休憩
15:35-16:15 自然再生医療 - 自然再生機構を生かした再生医療 -
       ((株)プライマリーセル) 平 敏夫
16:15-16:55 再生医療に基づく創薬研究と生物工学
        (北海道経済産業局バイオ産業課)土居 幹生
16:55-17:00 閉会の辞
       副支部長(東北大学大学院農学研究科)五味 勝也

参加費:会員 500円,会員外 1,000円,学生 無料
懇親会費:4,000円(シンポジウム終了後17:15より懇親会を開催いたします。)
参加申込:12月2日(水)までに(1)氏名,(2)所属,(3)役職,
     (4)会員・非会員・学生の別,(5)懇親会参加希望の有無をお知らせください。
問合せ・申込先:北海道大学大学院工学研究科生物機能高分子専攻 藤原 政司        E-mail: fujiwara@eng.hokudai.ac.jp

作物バイオ最新情報 2009年7月

 
世界
– これからの食糧及びエネルギー需要増の速度は農業生産を超えるものと予想 
– G8 国は農業生産を促進する為に 200億米ドルを投入 
– CGIARにおけるバイオテクノロジー研究 
 

アフリカ
– アフリカにおける組換え作物の役割 
– エチオピア議会がバイオセイフティ法を承認 
– タンザニアの農家によると組換え作物の収量増がリスクをはるかに上回重要なものである
 
南北アメリカ
– 米国では組換え作物の導入速度が急になった. 
– メキシコは時代遅れのバイオテクノロジー規制を廃棄 

– ダウ、モンサントは、米国とカナダから SmartStaxの承認を受けた 
 
アジア太平洋
– NAASがインド農業の現況を公表 
-マーカーなしの組換えキャッサバ
– インドのPTTCが組換え作物を守ることになった 
– 中国政府は、報道機関と組換え作物の利点について議論 
– パキスタンでのBtワタ栽培が来年から公式に開始 
– ASFARNETとフイリピンは農業バイオテクノロジーを支援すると宣言 
 
ヨーロッパ

– EUの最先端科学機構が組換えトウモロコシの安全性を再確認  
– ドイツ議会は恒久的組換えトウモロコシ禁止に反対票決した 
– 組換えテンサイの地球環境への効果 
– ドイツの組換えトウモロコシの禁止はその基盤を失ったと科学者が明言 
– 最近の研究成果によると有機食品が従来食品にくらべ健康によいことはない

 
研究
– 微生物の侵襲を防ぐタンパク質を発見 
– ドイツの科学者がウイルス耐性ワイン用ブドウの研究を開始  

– 多様な除草剤が雑草の薬剤耐性獲得を防止 
– 鉄不足に対応できる組換えイネの開発 
– トマトをより甘くするにはある遺伝子の発現を止めることで可能 

 
バイオ燃料補遺
– EU は、再生可能なエネルギー促進計画を導入 
– バイオディーゼルの食糧、エネルギー、環境のトリレンマに関する世論調査を実施
– アジアにとっての持続的バイオ燃料の選択の余地 
 
——–
ニュース
———
 
*世界 *
 
– これからの食糧及びエネルギー需要増の速度は農業生産を超えるものと予想 
世界のカロリーニーズが次の40年で50パーセント急上昇することになっていることから、世界的な農業に関する計画と投資は、これからきわめて重要になるとの報告が世界の指導的投資銀行の一つであるドイツ銀行がウイスコンシン大学マヂソン校のネルソン環境研究所との共同でレポートされた。レポートでは「米国及びヨーロッパでの農業研究と技術開発は、過去10年間に大きく進歩したが、その進展は世界規模での生産増に未だ繋がっていない。」としている。
論文の共著者であり、ネルソン研究所の研究員であるDavid Zaks氏は、「第一に、我々は産出高を改善しなければならない。」そして、「次に環境問題も考慮して農業により多くの土地を持ち込むこと、そして農業技術に注目することが必要である。」と語った。レポートの著者は、持続可能な方向で世界的な農業生産を増やすために、いくつかの戦略を以下に占めるように提案した。

  • 潅漑、土地の肥沃化、と技術的見地からの農業器材で改善
  • 教育と後方支援を通して新技術をフルに活用できるように「農民能力」向上への投資
  • 森林破壊のない耕作面積の拡大
  • 遺伝子組換えを含む新しい技術の策定

 
原報告は以下のサイトで読める。 http://www.news.wisc.edu/16856 報告の全文を以下のサイトからダウンロードできる。http://www.dbcca.com/dbcca/EN/_media/Investing_in_Agriculture_June_25_2009.pdf
 
– G8 国は農業生産を促進する為に 200億米ドルを投入 
世界の主要な経済からのリーダーは、次の3年にわたり200億米ドルを超える支援を決めた、特にアフリカで、発展途上国が飢えと戦う方法として農業生産を押し上げるのを援助すると誓いました。G8リーダーは、イタリアのL’Aquilaで会って、彼らがより食糧援助に集中しないで、それよりも農民に種子、肥料、他の農業関連のものを支援することでより多くて、より良い作物を生産できるように支援を提供するとした。
Barack Obama米大統領は、3年のプログラムに35億米ドルを提供するとした。「我々は、この援助それ自体を最終目的として見ていない。」と、Obama大統領が言い、更に「我々は、援助の目的はそれがもはや必要でない状況をつくることでなければならないと思っています。」と言った。
共同声明で、G8リーダーは「他の国が首尾一貫したアプローチを通して世界的な食糧安全保障に向けて共通の努力に参加することを呼びかけた。」と述べた。またさらに「農業のために資源を増やして、投資効果を改善することを目指した官民の共同の活動を支援する。」ことも述べた。
国連食糧農業機関(FAO)は、「貧困と飢餓に対応する政策転換を進める。」ことを歓迎した。」FAO会長ジャックは、G8のリーダーが長官がその誓約を具体的な行動に効果的に変換するという確信を表明した。
共同声明は、以下のサイトにある。 http://www.g8italia2009.it/static/G8_Allegato/LAquila_Joint_Statement_on_Global_Food_Security%5b1%5d,0.pdf
より詳しい情報はhttp://www.america.gov/st/peacesec-english/2009/July/20090710112456dmslahrellek0.8607294.htmlhttp://www.fao.org/news/story/en/item/24457/icode/ にある。
 
– CGIARにおけるバイオテクノロジー研究 
CGIAR(貧しい人々のために科学の成果を移転する会員、支援者と15の国際的な農業研究センターの戦略的な同盟)は、「現代のバイオテクノロジーを含むすべての利用できる知識とテクノロジーを利用して、安全で有益な農業産物を開発して、公開すること。」に専念する。これは、CGIARのBiotechnology Researchに公表した記事、AgBioForumでの総論のハルコオオクス(CGIAR学術審議会事務局)の結論である。
オオクスは、最新号と農業と食糧安全保障の変化の記事の中で、CGIARの研究機会に大きな変化があったとしている。記事は、CGIARセンターズで行われた現在の生物工学関連の活動の概要を提供している。それも、CGIARの役割(s)が発展途上国の必要に応じる農業研究を実施するためにバイオテクノロジーを安全で責任が重い使う自由を確実にする際に何が必要かを示唆している。
全報告は、以下のサイトにある。 http://www.agbioforum.org/v12n1/v12n1a07-okusu.htm
 
*アフリカ *
 
– アフリカにおける組換え作物の役割 
アフリカ農業技術財団のDr. Daniel Matarukaの著作「アフリカにおける遺伝子組換え作物の役割」が最近バイテク情報評議会のウェブサイトに収載された。記事は、何百万もの貧しい人々のためになった組換え作物の世界的な作付面積の増加にハイライトをあてた。彼も、ヨーロッパの植民地としての繋がり影響されてきたアフリカ諸国の反GMスタンスについてコメントしている。彼は、GM技術には降雨パターン、長い旱魃期間と先例のない洪水と収穫後に害虫によってもたらされる問題に対処できるものであると強調している。これらの挑戦について述べるために、アフリカのアフリカ農業技術財団は、以下の要項を含むアフリカで農業生産性を強化するいくつかの公私の共同事業を開始した。

  • 0.3から2.5kg/haに収量を増やす可能性があるさや穴をあける害虫(Maruca)に抵抗性をもったBtササゲ
  • アフリカでの穏やかな旱魃のもとで約30%増の収量を上げられる
  • 低い土壌窒素のもとで窒素利用効率がよく生産性の良いイネ
  • 病気が100%近い収穫損失をもたらしている東アフリカ五大湖地域の細菌性萎縮病に抵抗性のあるバナナ

短報は以下のサイトにある。 http://www.whybiotech.com/?p=915#more-915
 
– エチオピア議会がバイオセイフティ法を承認 
エチオピアレビユー誌によるとエチオピア議会は、新しいバイオ政府ティー法を可決した。法律(連邦環境保護局、Federal Environmental Protection Authority(FEPA)によって立案された)には、「人間と動物の健康及び生物多様性を保護することを目的とするいろいろな規則」を含めてある。Teweldeberhan Gebregziabhere氏(FEPA局長)は、この法律は、「地域の特徴を盛り込んだ国際生物学的安全法に基づいたものである。」と述べている。
新しい法律によれば、FEPAはここで国のBiosafety Clearing Houseを確立したことになる。新しい法律は、遺伝子組換え食品の輸送、輸入と生産をFEPAからの同意書面によって行えるようにするものである。
原報は以下のサイトにある。 http://www.ethiopianreview.com/articles/13826
 
– タンザニアの農家によると組換え作物の収量増は、リスクをはるかに上回る重要なものである
国際熱帯農業研究所(IITA)研究所とリーズ大学によって行われた調査によるとタンザニアの農民は、組換え作物のリスクを心配するよりもその生産性の高さにより大きな関心をよせている。例証として病気耐性カッサバを使って、研究者は遺伝子組換え作物への地元の農民の理解と対応を評価したところ、農民は、組換え作物の収量、生育パターン、害虫耐性と耐病性を重要な性質と認識している。
研究者は、また小規模の農民の遺伝子組換え作物の認識と基本的な理解のレベルが非常に低いことを見出した。彼らは、タンザニアでの遺伝子組換え作物の認識を上げることの障害として、スワヒリ語に関連した用語がないことであることを見出した。Caroline Herron氏(IITAの研究者)は、「科学界が正確で客観的な情報を提供することによって農民の認識レベルを上げることが重要で、その結果、彼らが実際に農業を行う上で、遺伝子組換え作物の可能性についての情報を受け、それに基づいて自主的な決定をすることができるようになる。」と述べた。
原報は、以下のサイトにある。 http://www.cgiar.org/newsroom/releases/news.asp?idnews=908
 

*南北アメリカ *
 
–        米国では組換え作物の導入速度が急になった. 
米国の組換え作物の導入に関する農務省の経済研究サービスの報告によると農民が1996年以降広くテクノロジーを採用している。遺伝子組換え除草剤耐性大豆とワタを筆頭に、害虫耐性ワタとコーンがそれに続く選択でした。
様々の組換え作物に関するデーターは、以下のサイトにある。 http://www.ers.usda.gov/Data/BiotechCrops/#2008-7-2.
 
– メキシコは時代遅れのバイオテクノロジー規制を廃棄 
メキシコの農業、家畜、地域開発、漁業、と食品省事務局は、輸入、国内輸送、組換え作物の実地試験の確立に関する植物衛生要件を示した時代遅れのバイテク規制法(NOM-056-FITO-1995)の破棄を発表した。この規制法の重要な特徴は、組換え作物を環境に放出するための植物衛生要件の許可書を得るために必要であった。またこの規則は、これらの物質が州の間で移動する際にメキシコ中央植物健常局に通知することが必須と記載されていた。の動きがプラントHealthのメキシコのオフィス将軍に通知を必要とすると述べました。規則の破棄は、2009年6月23日に実施された。
事務局は、NOM-056が最新の遺伝子組換え生物に関するバイオセイフティー法が制定されたので必要がないと述べた。
米国農務省海外農業サービス局 (FAS) の報告は、以下のサイトにある。 http://gain.fas.usda.gov/Recent%20GAIN%20Publications/Mexico%20Cancels%20Outdated%20Biotech%20Regulation_Mexico_Mexico_6-23-2009.pdf
 
– ダウ、モンサントは、米国とカナダから SmartStaxの承認を受けた 
世界の初めての8個の遺伝子を積み重ねたトウモロコシ、SmartStax、がカナダの食品査察局(CFIA)と米環境保護局(EPA)から承認をうけて2010年の商業化へと進むことになった。SmartStax(モンサント社とダウケミカル社との2007の共同開発品で害虫制御と地上及び地下の害虫の両方のリスクを軽減するものである。つまりオオタバコガの幼虫、アワノメイガ、南西部アワノメイガ、砂糖茎食い虫とアメリカ産行列毛虫ヨトウガの一種の防除のために、ダウのHerculex 1とモンサントのVTプロとを結合したものである。土壌中の害虫からの保護のために、西部、北部とメキシコのハムシモドキの幼虫防除をダウのHerculexでモンサントのYield Guard VTの組合で達成した。  
これらのトウモロコシ品種は、RoundupとLibertyLink除草剤に耐性である。
プレスリリースは、以下のサイトにある。http://monsanto.mediaroom.com/index.php?s=43&item=729
 
 
* アジア太平洋 * 
 
–        NAASがインド農業の現況を公表 
インドの国立農業科学アカデミー(National Academy Agricultural Sciences(NAAS)は、インドの農業状況に関する最初の一連の年報を出版した。NAAS開設の式典で連邦農業大臣Sharad Pawar氏は、緊急の注意を必要とする農業と重要且つ急を要する領域の様々の分野についての状況を説明した。「インドの農業の現況に関する報告は、時宜を得たものであり、政策立案者に現状分析と勧告を与えるものであり、国民に栄養上の保証をあたえるものになる。」と述べた。
出版物は、インドの農業の全体的な状態とこの60年間に農業の達成状況を吹くものである。本書は、以下の6章に分けられている。:農業部門、天然資源、農地へ投資とその管理、農業での生物安全性、方針と機関と農業研究準備)。
NAAS出版物に関する問い合わせは以下のサイトに行ってください。
naas@vsnl.com またはhttps://outlook.irri.org/exchweb/bin/redir.asp?URL=http://www.icar.org.in/news/STATE_OF_INDIAN_AGRICULTURE_04_06_09.htm また、インドのバイテクの進展に関する更なる情報については以下のサイトに問い合わせください。b.choudhary@cgiar.org 及び k.gaur@cgiar.org
 
 -マーカーなしの組換えキャッサバ
タイ・バンコクのMahidol University・理学部・生物化学工学科の科学者がマーカーなしの組換えキャッサバの作製に成功した。広く栽培されているキャッサバ品種“KU%50”を形質転換できるipt-型多重自動形質転換ベクター系(MAT)の効率がはじめて試された。この系は、組換え体の視覚的選択に用いる形態マーカーとしてisopentenyltransferase (ipt)遺伝子を利用するものである。2つの異なるipt-type MAT ベクターを使ってKU52キャッサバの形質転換を行ったところ形質転換効率は19-21%であった。この試験はキャッサバにおけるiptマーカー遺伝子の切り出しを促進してマーカーなしの組換え体を速く作出する最初のRint/RS システムの最初のものである。
このシステムの高効率性によって交雑と種子生産という高価で、時間のかかるプロセスを経ることなしに形質転換の繰り返しによる遺伝子導入を容易に行える。マーカーのない、環境的に安全な、遺伝子組換えキッサバクローンの造成は、組換え技術を食物と食料品以外の産業で用いることについての一般の懸念をも和らげることになる。
より詳しい情報は、バイオ情報センターサイトに(以下に)ある。http://www.safetybio.agri.kps.ku.ac.th/index.php?option=com_content&task=view&id=5688&Itemid=47.
 
– インドのPTTCが組換え作物を守ることになった 
遺伝子組換え科学とそのテクノロジーを農業成長の必要を満たすために、その製品を利用する必要がある。これは、遺伝子組換え作物に関する応用研究の場(the Platform for Translational Research on Transgenic Crops(PTTC))、即ち半不毛熱帯地方為の国際作物研究所(ICRISAT)とインドの生物工学部の間の共同のイニシアティブによるものである。「PTTCは関連した機関の共同の参加を通して潜在的新しい遺伝子工学オプションを評価して、農業生産性を強化することに集中する。」と、Kiran Sharma博士(ICRISAT主任科学者)が述べた。
PTTCはインドのために必要性の高い作物に取り組んでおり、また研究、トレーニングと援助活動のための基本的な基盤形成のための場所である。既存の実験的な専門知識、器材と各々の分野の能力による一連の専門のサテライトセンターが設立された。PTTCは「遺伝子組換え研究開発(材料と情報の交換)において国家で、地域で、国際的なつながりと協同を強化して、トレーニング、協議とテクノロジーの商業化を支援する施設として機能するといえる。」。
PTTC総合ビルディン具は、2010年に完成する最初の基盤で、ICRISATに現在建設されている。
詳しい情報は、 Dr. Kiran Sharma の以下のサイトにある。k.sharma@cgiar.org.
 
– 中国政府は、報道機関と組換え作物の利点について議論 
「遺伝子組換え作物は、生産者か消費者のためになるか?」、これが、北京のPangu 7スターホテルで2009年7月9日に行われた農業へのバイテク応用を把握する為の国際的サービスつとして中国バイオ情報センターと中国バイオテクノロジー学会が共催してメディアワークショップで行われたコミュニケーション実務家の主なる課題であった。貿易と一般及び経営に関係する20人以上のジャーナリストがワークショップに出席しました。「バイオテクノロジーの応用の将来像と農業の持続的発展」は、一般市民/企業と鍵となるメディアの関係の構築とその強化して、良い情報環境を創造しようとするものである。
Zhu Zhen教授(CSBT副会長、ChinaBICの専門家会議のメンバー)が、ワークショップを主催した。Lin Min教授(中国農業科学アカデミーバイオテクノロジー研究所所長)は、中国のバイオテクノロジー研究成果とその応用に関する見通しを提示した。「バイオテクノロジーは、従来のテクノロジーを補完する重要なものである。バイオテクノロジーの工業化に当たっての発展の過程を阻害することはあってはならない。」と協調した。Mike Frank氏(モンサント社副社長、中国領域モンサントの社長)は、海外でのバイオテクノロジー進歩についてのメディアに関してまとめを要約して述べた。講演者は、第一世代の組換え作物は直接的に生産者に利益を与えたが、一方、次世代組換え作物が消費者にも大きくためになると言うことで意見が一致した。

 
中国の農業バイオ工業についての情報はISAAA中国バイテク情報センター(ISAAA ChinaBic )のZhang Hongxiang 教授に以下のサイトで連絡を取って下さい。zhanghx@mail.las.ac.cn
 
 
– パキスタンでのBtワタ栽培が来年から公式に開始 
モハンマドファルークサイードカーン氏(連邦繊維工業担当大臣)によると、パキスタンは来年公式にBtワタの耕作を始める用意を整えた。「この決定はワタの生産を増やすだけでなく、地方の貧困をなくするための役割を演ずることになる。」Khan氏が繊維工業省主催の会議で演説した。パキスタンの農民は、今年自分の手でBt綿を植え付け始めたことになる。
パキスタンは、米国、そして近隣の中国とインドに次いで世界で4番目に大きな綿の生産者である。トップ3カ国は、すべての組換えワタ生産者である。「インドはBtワタに変わってからその産出高を二倍にした。」と、Khan氏が述べた。「しかし、我々はBtワタの可能性に役立ててこなかった。」とも述べた。また、同氏は、Btワタの耕作が女性労働者を国の主流にすることによって社会経済状態によい影響を及ぼすとも述べた。
詳しい情報は、以下のサイトにあります。http://www.pabic.com.pk/15%20July,%202009%20Bt%20cotton%20cultivation%20to.html
 
 
– ASFARNETとフイリピンは農業バイオテクノロジーを支援すると宣言
アジア農民ネットワーク(ASFARNET) – フィリピンは、バイオテクノロジーの食物、飼料と繊維に対する利用を支持する適切な宣言を行った。ネットワークのメンバーと職員は、フィリピン・ラグナ・ロスバニョスで昨年7月22~23日に開かれたその設立会及びとバイオテクノロジーワークショップにおいて宣言に署名した。宣言では、バイオテクノロジーが農業生産問題を減少させる解決策を提供し、組換え作物とその製品についてその食品、試料、環境の安全性をそれらが商業化される前に徹底的に調査されている。従ってこれらは消費及び栽培に当たって安全であると述べられている。このネットワークは、新技術とその製品の導入には「農民の選択」を支援・支持するものである。即ち、様々の領域からの指導策を構築する際のバイオテクノロジーを良く認識することに関与すること及び農業バイオテクノロジーに関して科学者と農民の議論を続けることにある。
3つの主な島(ルソン、ビサヤス、とミンダナオ)からの代表的な農民が遺伝子組換えコーンを彼ら自身の農場に植える最初の経験を共にすることになった。彼ら全員は、この技術から得られるプラスの効果を共有して、さらにこの技術の利点を他の農民と共有すべきと考えた。
2003年に考えられていたように、ASFARNET-フィリピンは、国の農民リーダーと15の地域からの重要な政策決定者から構成されている。ASFARNET-フィリピンの大部分のメンバーは、2003年以降遺伝子組換えコーンを導入し、この技術の使用を活発に主唱している。およそ100,000人の小規模のフィリピンの農民は、2008年に組換えコーンを350,000ヘクタール以上に栽培した。

 
フィリピンにおける農業バイオテクノロジーに関する更新情報については以下のサイトを見るか、 http://www.bic.searca.org 以下のサイトにメールしてください。 bic@agri.searca.org
本件に関する情報については、以下のサイトのインドバイオ情報センターDewi Suryani 氏にメールして下さい。 dewisuryani@biotrop.org.
 
*ヨーロッパ*
 
– EUの最先端科学機構が組換えトウモロコシの安全性を再確認  
ヨーロッパ食品安全局(EFSA)(EUの最高の食物監視者)のGMO パネルは害虫耐性トウモロコシMON810(EUのブロック内で唯一商業栽培が承認されている組換えコーン)の継続的なマーケティングのための安全性と認可更新に当たって新しい科学的な意見を出した。EFSAによると、組換えコーンは「人間及び動物の健康に対する潜在的影響は、その対応する従来の物と同じく安全である。」GMOパネルもそれに注目した。そして、「組換えコーンMON810品種が、その意図した利用の中で適切に利用されるなら環境に悪影響を及ぼすとは考えられない。特に適切な管理方法が採用されて、対象外のLepidopteraへの暴露を軽くするように行われるならば、環境に悪影響を与えるとは考えにくい。」としている。
その科学的な意見を述べるにあたり、EFSAはモンサント(組換えコーンの開発者)によって提供された情報を考慮したものは以下の通りである。EUメンバー国によって提出された科学的なコメント、スペイン管理局とそのバイオセイフティ委員会の報告、そして、Cry1Abタンパク質の対象外の節足動物(例えばミツバチ、水性の昆虫とテントウムシ)対する研究を含む科学雑誌に出ている情報である。
全報告書は、以下のサイトにあります。 http://www.efsa.europa.eu/cs/BlobServer/Scientific_Opinion/gmo_op_ej1149_maizeMON810_finalopinion_en.pdf?ssbinary=true
科学的意見の要旨は、以下のサイトにあります。 http://www.efsa.europa.eu/cs/BlobServer/Scientific_Opinion/gmo_op_ej1149_maizeMON810_finalopinion_summary_en.pdf?ssbinary=true
 
– ドイツ議会は恒久的組換えトウモロコシ禁止に反対表決した 
ヨーロッパのBiotech Newsのレポートによると、ドイツ議会(ドイツ連邦議会)の大多数の議員は、遺伝子組換えコーンMON810の欧州連合の再認可に反対する緑の党の動議を否決した。大多数の議員はまた組換えコーンの永久的な禁止案またドイツにおける組換え凍結に対しても反対をした。MON810(モンサント社によって開発され田害虫耐性コーン品種)は、EUの27-国圏の全域で栽培が承認される唯一の組換え作物である。一方、いくつかのEU諸国(オーストリア、ドイツ、フランス、ギリシャ、ルクセンブルクとハンガリーを含む)は、MON810の栽培を停止している。
原報告は、以下のサイトにあります。
http://www.eurobiotechnews.eu/service/start-page/top-news/?no_cache=1&tx_ttnews%5Btt_news%5D=10268&tx_ttnews%5BbackPid%5D=12&cHash=1716e7d4e0

–        組換えテンサイの地球環境への効果 
世界的な砂糖部門は、組換えテンサイから農民と消費者に生じているかなりの利益を、そしてそれよりも少ないが組換え育種家及び種子供給者にも利益を得ることができることによる。しかし、米国だけが現在このテクノロジーを許容しているだけであるため、残りの世界では組換え作物から利益を得ることができない。AgbioForumに収載しているルーベンのKatholieke大学のKoen Dillenと Eric Tollensの両氏による「EU の変わり行くテンサイ政策による組換えテンサイによる世界的福祉効果」の記事に組換えテンサイがEUで商業化されるならば得られる効果が述べられている。
Dillen and Tollensの両氏は、組換えHTテンサイの1996~2014年間の理論的な世界的な価値が154億ユーロであると推定している。その利益のうち、29%はEU農民、その他の世界の農民と消費者は、31%、そして種子供給者が39%を占めると推定している。
全論文は以下のサイトにあります。http://www.agbioforum.org/v12n1/v12n1a11-dillen.htm

– ドイツの組換えトウモロコシの禁止はその基盤を失ったと科学者が明言 

生物安全性に関する(ZKBS)国の中心委員会によると、遺伝子組換え害虫耐性コーンMON810の栽培のドイツでの現在の禁止は、「科学的根拠がない。」と結論した。ドイツ農業省は、この4月、害虫耐性コーンの潜在的環境影響に関して新しい証拠を提示した。特に対象外の節足動物、甲殻類と軟体動物に対するMON810に関する悪影響を記載した6つの科学論文を取り上げた。これらの研究論文は、ドイツでの組換えコーンの禁止の基になっているもので、これらがZKBSによって分析された。
「すべての入手できる科学的な知見と予防の原則に従って考慮したが、MON810の栽培が環境にいかなるリスクも提示することはない。」と、ZKBSは、研究報告を精細に調べた後に結論しました。GMOでのレポートによると、中心委員会(ZKBS)は、「実験設計の欠陥」または「科学的な内容の質的問題」を見出したとしている。
同様の結論が、Joseph Fourier大学、パリ-Sud 11大学とフランスの国立農業研究所(INRA)の研究者によって研究報告を分析した後に示された。Agnes Ricrochと共同研究者は、Transgenic Researchに収載された報告で、ドイツにおける組換え作物の禁止は、「不完全な参考文献リストで基づいて、広く認められた個別的なアプローチを無視し、そして、リスク査定において潜在的危険と証明されたリスクを混同している。」と結論した。
より詳細の情報は以下のサイトにあります。 http://www.gmo-compass.org/eng/news/455.docu.htmlhttp://dx.doi.org/10.1007/s11248-009-9297-5

– 最近の研究成果によると有機食品が従来食品にくらべ健康によいことはない

消費者は、有機栽培食物の効果があると記載されている健康と栄養的な利点により高い料金を払っている。世界的な有機食品市場は、2007年に470億米ドルの市場があると推定された。しかし、国際的な調査(米国の臨床栄養学雑誌、American Journal of Clinical Nutritionに発表)によると、栄養の少しの違いの証拠も従来法と有機栽培の食物の間に栄養的な違いがないことが明らかになった。Alan Dangour 氏に率いられた衛生学及び熱帯医学に関するロンドン学校からの研究者によると「有機食品の栄養成分に関する科学論文に関するこれまでにない体系的な精査を行った。つまり、過去50年にわたるPubMed, Web of Science, とCAB Abstractsにある関連論文を精査した。」結論である。
重要な栄養分(マグネシウム、カリウム、カルシウムと亜鉛を含む)を有機栽培と従来法栽培のもので同じであることを見出した。しかし、彼らは伝統栽培法によるものには明らかに高い窒素含有量であり、有機栽培のものは、リンがより高い濃度を含むことを見出した。Dangour氏は、これらの違いが栽培方法(例えば肥料の使い方や週各自の熟度など)によるもので、公衆衛生学的な意義はないと述べた。この研究は、英国食品標準局(UK Food Standard Agency)の資金を受けて、その依頼によって実施したものである。
報告は以下のサイトにあります。 http://www.ajcn.org/cgi/content/abstract/ajcn.2009.28041v1 更に詳しい情報は、以下のサイトにあります。http://www.lshtm.ac.uk/news/2009/organicfood.html
 
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研究
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– 微生物の侵襲を防ぐタンパク質を発見 
デンマークのコペンハーゲン大学、カリフォルニア(UC)デイビス大学とカリフォルニア大バークレー校の研究者は、植物にバクテリアが侵入することを感知して、その生育を遮ることを可能にする生化学的に重要な役割を演ずる一群のタンパク質を同定した。動物と違って、植物はいろいろな微生物にさらされても免疫を高まらない。その代わりに、植物は特定の細胞と遺伝的プログラムによって微生物侵入とそれに関連した病気から守るシステムをもっている。現在まで、科学者は1つのタンパク質(RIN4)を同定し、これが植物防御システム作動させることができると発見した。
Gitta Coaker氏と共同研究者は、 RIN4を研究している間に、RIN4と植物細胞内で協同してはたらく6つのこれまで性質の分かっていなかったタンパク質を同定することができた。そのうちの1つのタンパク質(AHA1と呼ばれる)を詳しく研究して、シロイヌナズナの中で免疫反応をする鍵であるkとを発見した。
AHA1は、小孔(stroma)と呼ばれている孔の開閉を制御していることを発見した。この小孔は、葉から水とガスの出入りを行わせるものである。またこれは、細菌など侵入する微生物の通り道でもある。
原報告は、以下のサイトにある。http://www.news.ucdavis.edu/search/news_detail.lasso?id=9149
  PLoS Biology に収載の論文は以下のサイトにある。http://dx.doi.org/10.1371/journal.pbio.1000139
 
– ドイツの科学者がウイルス耐性ワイン用ブドウの研究を開始  
  Grapevine fanleafウイルス(GFLV)は、ワイン用ブドウ生産者の大きな問題である。ウイルスは、歪んで黄ばんだ葉となり、より小さなブドウになる特徴がある恐れれたfanleaaf病を引き起こす。そして、歩留まりの低下に繋がり、そして、極端な場合は収穫がなくなる。フラウンホーファー分子生物学研究所とアーヘンの応用生態学 IMEの研究者は、ドイツで現在ウイルスに抵抗する遺伝子組換えブドウの種類を開発している。つまり、植物に抗体を生産するように変えている。
研究はまだ初期であるが、抗体遺伝子を導入して、モデル植物で発現させている。最初の成績は、修飾された植物がウイルスに最高100パーセント抵抗することを示した。「抗体は、植物の中に非常に効果的に生産されます」と、Steffan Schillberg氏(研究のリーダー)が述べている。「次のステップ課題は、実際のワイン用ブドウで試験し、さらに実地圃場試験を行うことである。」と述べている。
更なる情報は、以下のサイトにあります。http://www.fraunhofer.de/
 
– 多様な除草剤が雑草の薬剤耐性獲得を防止 
異なる除草剤適用戦略を立てることは高価になるかもしれませんが、Purdue大学の研究者によると、このような方法がグリフォセート耐性雑草の割合や密度を大きく減少できることを示した。よく知られている除草剤であるラウンドアップの主成分であるグリフォセートは、不必要な雑草を抑制しておくことに効果的である。ラウンドアップの過剰な使用法は、除草剤に対して耐性を示す雑草の出現につながる。
Bill Johnson氏と共同研究者は、スギナモまたはヒメムカシヨモギ(グリフォセートに対する抵抗が高くなった最初の雑草)について研究した。Bill Johnson氏の調査で、植え付けの前にラウンドアップに加えていろいろな除草剤を使うこと、及びコーンでラウンドアップと他の除草剤を交互に使うことで除草剤耐性スギナモをかなり減らすことができることを明らかにした。彼らの研究は、Weed Scienceの最新号に収載されている。
Bill Johnson氏は以下のように述べた。「グリフォセート耐性スギナモは、圃場で非常に速く出てきた。耐性が最初に見つけられてから2年以内でその密度は、驚異的なレベルに達している… [これは]グリフォセートにのみに依存している雑草管理システムが壊れ始めていることを示している。しかし、グリフォセートに他の除草剤を取り入れるシステムでこれからの相当な期間持続利用可能と言える。」
現報告は、以下のサイトにある。http://news.uns.purdue.edu/x/2009b/090713JohnsonManagement.html

–        鉄不足に対応できる組換えイネの開発 
チューリッヒのスイス連邦工科大学(ETH)の研究者は、精米で6倍多くの鉄を含むイネを開発した。特に米が主なカロリー源であるアジアの発展途上国とアフリカで鉄含量の高い米は、鉄欠乏症と戦う際に重要であることがわかる。世界保健機構によると、20億人以上または世界の人口のほぼ30パーセントは鉄欠乏症に罹っている。鉄の欠乏の結果は、貧血症、精神的な発展遅延と免疫系不全に悩まされることになる。
鉄含量の高いイネは、ニコチンアミン合成酵素(鉄の移動に関与)とタンパク質フェリチン(鉄の貯蔵に関与)に相当する2つの遺伝子を発現する。研究者によると、これらのタンパク質の相乗作用の結果、イネが土からより多くの鉄を吸収して、それを米の実に保存させる。イネは自然に多くの鉄を保持するが、種皮だけにおいてのことである。熱帯または亜熱帯の国では、しかし、種皮は保管のために取り除かれなければならない。
「開花が早めになる以外、鉄含量の高いイネ品種の農学上の特性として収量の変化や農学的特徴に変化はない。」と、Wilhelm Gruissem氏(ETHチューリッヒ生物学部の科学者と共同研究者)は、Plant Biotechnology Journalに報告を公表した。
原報告は以下のサイトにあります。 http://www.ethlife.ethz.ch/archive_articles/090717_Eisen_Reis_MM/index_EN
報告の全文は以下のサイトからのニュースを購読することで得られる。 http://dx.doi.org/10.1111/j.1467-7652.2009.00430.x
 
– トマトをより甘くするにはある遺伝子の発現を止めることで可能 
オーストラリアのニューカースル大学と中国科学アカデミーの研究者は、収量が多く、果実品質がよく、貯蔵日数が長くできるトマトの遺伝子を同定する上で大きな進展を図った。遺伝子(INVINH1)は植物の各部に届けられる糖の量を制御する役割をする。そこで、もしもその発現を阻害できるなら、より多くの糖(ブドウ糖とフルクトース)を種子と果実を含む植物の特定の部分に運ぶことが可能になる。
INVINH1は、インベルターゼ(ブドウ糖とフルクトースに蔗糖を分解する触媒作用をする酵素)の活性を阻害するタンパク質をコードしている。ブドウ糖とフルクトースがエネルギー生成のための重要なシグナル分子であるとともに必須な分子であるのでインベルターゼは、植物の分化と生物的及び非生物的ストレス応答において要の役割を果たしている。   
研究者はトマトでRNA干渉を通してINVINH1の発現を止めることがアブシジン酸によって誘発された老齢を妨げることによって、葉の寿命を長くさせ、そして、蔗糖の分解を高く維持することで果実重量の増大と果実での糖のレベルを高くすると結論した。
Plant Cell に発表された論文を以下のサイトから入手できる。 http://dx.doi.org/10.1105/tpc.108.063719
 
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バイオ燃料補遺
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– EU は、再生可能なエネルギー促進計画を導入 
http://ec.europa.eu/energy/renewables/doc/nreap__adoptedversion__30_june_en.pdf
http://europa.eu/rapid/pressReleasesAction.do?reference=IP/09/1055&format=HTML
http://www.thebioenergysite.com/news/4018/template-for-national-renewable-energy-action-plans

国立再生可能なエネルギー獲得プラン(Renewable Energy Action Plan、NREAP)の案が欧州委員会によって最近発表された。その案の設立には、再生可能なエネルギー法案が必要である。この案は、EUのメンバー国が2020の再生可能エネルギー目標(すなわち再生可能エネルギーの利用が各々の加盟国のエネルギー全体の20%とする。)を達成するための長期再生可能エネルギー獲得計画のためのアウトラインを示したものである。NREAP案は、「行政手続、計画目標、情報とトレーニング、エネルギー基盤開発とこれらを支援する機構、対応の柔軟性などを含む達成可能な国家政策の策定」を行うことを加盟国に要求したものである。この案は、NREAPsの完全遂行を確実にし、そのうえお互いの対比を明確にすることになっている。この案は上記のURL、Europa webサイトから入手できます。
 
– バイオディーゼルの食糧、エネルギー、環境のトリレンマに関する世論調査を実施
http://www.sciencemag.org/cgi/content/summary/325/5938/270
(上記のサイトは、全文を入手するには費用がかかります。)
http://www.greencarcongress.com/2009/07/tilman-20090719.html#more
http://www.sciencedaily.com/releases/2009/07/090716141219.htm

Science誌(上のURL)の7月号の最近の記事にミネソタ大学、プリンストン大学、マサチューセッツ工科大学(MIT)とカリフォルニア大学バークレー校から米国の科学者の主要なグループによって、「有益なバイオ燃料」の分析とまとめを特集している。この議論は、一年間わたる長い対話と議論をこれらの米国のバイオ燃料の専門家と行ったもののまとめである。バイオ燃料資源は食物と土地資源とを競合する可能性があるので適切な計画とその実施には「多様な有益性」につながる必要がある。バイオ燃料の資源を選ぶには、エネルギー安全保障、温室効果ガス排出、生物多様性と食糧供給の持続性の上で最もプラスの影響を与えるものが鍵となる。多くの「次世代」バイオ燃料資源は低い「ライフサイクル性」がある。そして、これらの資源は食物との競合を最小限にする必要がある。まとめは、以下の再生可能なバイオマス資源に焦点を当てたものになった。(1)農業利用が出来なくなった環境に育つ多年性植物、(2)作物の残渣、(3)木材や森林からの残余物、(4)収穫を二倍することと混合作付け、(5)都市及び工業廃棄物。
 
– アジアにとっての持続的バイオ燃料の選択の余地 
http://www.cleanenergyasia.net/upload/resources/file/file_511.pdf
http://www.earthtimes.org/articles/show/273727,crisis-cuts-viability-of-large-scale-biofuels-production-in-asia.html

米国国際開発局(USAID)の政策要旨によると、現在の世界的な景気の失速は、アジアでの大規模なバイオ燃料生産の可能性を脅かすものである。この地域の現在のバイオ燃料生産設備は、最大能力のほんの一部だけが動いていると報告された。アジア諸国からのバイオ燃料輸入の持続性に関してのヨーロッパで懸念によってさらに難しくなっている。そして、これは輸出需要を減らす可能性がある。USAID 政策要旨では「政府開発援助(ODA)が全体の温室効果ガス放出を減らすアジアで持続可能なバイオ燃料生産を活性化し、食糧安全保障と生物多様性への負の影響を避け、地域社会の社会福祉を進めることができることに持続的選択肢であり、計画の概要であるとハイライトを当てている」。調査結果の主要なまとめは、以下のようになる。(1)低下するか活用されていない土地での持続可能なバイオエネルギー供給の可能性、 (2)バイオ燃料資源栽培では、森林やピート地帯を避け、最小の入力ですむ高い生産性のある土地のみを利用する、(3)「第二、第三世代のバイオ燃料の迅速な採用で食糧安全保障を確実にする、(4)「バイオ燃料イニシアティブには、労働権の強化、土地権利の保護、先住民のための参入方策とバイオ燃料生産証明システムの実施」。
 

 

市民公開講座 『微生物をよく知ろう』

(国際微生物学連合2011札幌会議を目指して)

日   時:2009年9月16日(水) 13:00 ~ 16:00
会   場:エルプラザ 大ホール(札幌市男女共同参画センター)
       〒060-0808 札幌市北区北8条西3丁目 札幌駅北口徒歩4分
入  場  料:無料  
同時通訳:有
主   催:国際微生物学連合2011札幌会議 国内組織員会
後   援:日本微生物学連盟、日本農芸化学会北海道支部、
                 日本生物工学会北日本支部、日本食品科学工学会北海道支部、
                 NPO北海道バイオ産業振興協会、
プログラム
13:00 開会 司会:上田 一郎 (北海道大学農学院院長、北海道大学教授)
13:05 開会挨拶:冨田 房男 (国際微生物学連合2011札幌会議 国内組織員会委員長)

13:10 講演1 【家庭内のカビ:室内環境にいるカビの我々に対する影響】ロバート・サムソン (応用及び工業真菌学研究室、CBS真菌多様性センター、ユトレヒト、オランダ)

14:00 休憩 
14:15 講演2 【公衆衛生のためのウイルス診断法の質の保証と標準化のための国際的なネットワーク】ハインツ・ツァイヒハート (ハリテ医科大学ベンジャミンフランクリンキャンパス、ウイルス学研究所、ベルリン、ドイツ)

15:05 講演3 【人獣共通感染症としてのインフルエンザ】高田 礼人 (人獣共通感染症リサーチセンター教授、北海道大学)

15:55 閉会挨拶:篠田純男 (国際微生物学連合2011札幌会議 国内組織員会副委員長)
16:00 閉会

米国大使館・農務部 農産物の安全性に関するセミナー

日 時:平成21年9月1日 (金) 14:1~16:30 

14:10~14:20                        挨拶
                        駐札幌米国総領事 ダーナ・ウェルトン

14:20~15:05    米国カルフォルニア州での野菜生産現場におけるGAPの取組     米国カリフォルニア州 Tanimura & Antle チャック・シュライバー氏

15:15~15:45   『米国の食品安全行政      食品における健康へのリスクはどこにあるのか』米国大使館農務部 農務スペシャリスト 佐藤 卓
 
15:45~16:15    『食品・農産物の安全性に関するスクコミュニケーションはどのように行うべきか』情報セキュリティ大学院大学セキュアシステム研究所    客員研究員 蒲生 恵美氏
 
16:30~18:00                        レセプション ~ 名刺交換会 ~
 
会 場:ホテルポールスター札幌  2階 メヌエット
住所:札幌市中央区北4条西6丁目
Tel: 011-241-9111 Fax: 011-241-2500
問合先:在東京米国大使館 農務部 担当:佐藤
電話:03-3224-5099 ・ FAX:03-3589-0793        e-mail: suguru.sato@fas.usda.gov