HOBIAニュースにつきまして、毎号、紙面による郵送でみなさまにお届け
してまいりました。しかし、電子データによる配信をご希望の声が多くなっ
ておりますことから、まず団体会員様を対象にアンケートを実施しましたと
ころ、ご回答がありました会員様のうち約8割が電子データによる配信を希
望されている結果となりました。
この結果に基づきまして、電子データご希望とご回答の団体会員様につき
ましては、次号より、ご郵送ではなく、PDF配信とさせていただく予定です
ので、ご了承をお願い申し上げます。
Category Archives: 会報
機能性食品の現状と方向性シンポジウムのご案内
HOBIAと食品科学工学会北海道支部は、下記の日程で表記シンポジ
ウムを行います。多くの方のご参加をお待ちしています。巻末の参加申込
書にてお申し込みください。
<機能性食品の現状と方向性
-日本とEUの場合->
・日時:平成20年10月2日(木) 15:00~17:00
・場所:北海道大学学術交流会館1F小講堂
・講演
15:00~15:45
「日本の機能性食品の現状と方向性:わが社における特保申請の経験から」
元島 英雅 氏 よつ葉乳業㈱
15:45~17:00
「ヨーロッパの機能性食品の現状と方向性」
Dr. Seppo Salminen,
University of Turku, Finland
・入場無料
・主催:NPO北海道バイオ産業振興協会
食品科学工学会北海道支部
・後援:(社)北海道食品産業協議会
FAX 011-706-1331
「機能性食品の現状と方向性 シンポジウム」
申し込み用紙(平成20年10月2日)
氏 名 | 所 属 等 | 連絡先 |
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Tel: Fax: e-mail: |
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Tel: Fax: e-mail: |
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Tel: Fax: e-mail: |
バイオサミット開催報告
去る6月30日、札幌市で開かれましたバイオサミットでは、国内外から
5名のご講演があり、約80名の参加者がありました。このうち2題の講演
概要及び会場にて行われた宣言について以下に報告します。
●Dr. Suguru Sato(米国農務省、米国大使館)
Biotechnology and US Agriculture
続き
近畿バイオインダストリー振興会議 交流会のご案内
HOBIAと交流協定締結しているNPO近畿バイオインダストリー振興会議
との交流会を本年も下記の日程で行います。多くの方のご参加をお待ちしてい
ます。巻末の参加申込書にてお申し込みください。
●「未利用資源からのファインケミカル」
・日時:平成20年7月3日(木) 14:00~17:30
・場所:ホテルオークラ (札幌市中央区南1西5)
※交流パーティーを17:30から行います
(会費4,000円は当日、申し受けます)
14:00~14:05 開会挨拶
北海道バイオ産業振興協会会長 冨田 房男
14:05~14:50
「遺伝子組換え植物の総合受託事業~P1P実験室で
の栽培から隔離ほ場での生物多様性影響評価試験まで~」
グリーンゴールドバイオシステム株式会社
取締役 開発部長 松田 吉家 氏
14:50~15:35
「創薬基盤技術型バイオベンチャーの事業内容」
カルナバイオサイエンス株式会社
取締役 事業開発担当 石黒 啓司 氏
15:35~15:50 ~~~ 休 憩 ~~~
15:50~16:35
「植物性乳酸 菌、キノコ類の機能性食品への応用」
日生バイオ株式会社
執行役員 北海道研究所所長 杉 正人 氏
16:35~17:20
「研究開発から事業開発へ~鮭皮コラーゲンの挑戦~」
井原水産株式会社
執行役員 開発事業本部コラーゲン事業部長
盛川 智彦 氏
17:20~17:30 閉会挨拶
近畿バイオインダストリー 振興会議副理事長 新名 惇彦 氏
第106回例会 講演報告
去る4月23日、開かれましたHOBIA第106回例会におけるご講演2題の概要を
以下に報告します。
「さっぽろバイオクラスター作り近況と将来」
Bio-S 事業総括 鈴木 文夫 氏((財)北海道科学技術総合振興センター)
Bio-Sは、文部科学省の知的クラスター創成事業の第Ⅱ期事業にあたる。
最終的なミッションは、国際的なバイオクラスターを作ることであり、北海
道発「健康科学産業」の創出の一端を担う事を目指している。
食品の機能のうち第3次機能の評価が、Bio-Sの活動内容であるが、食品機能
をターゲットとする際に幾つかの難しさがある。特定保健用食品(トクホ)を
開発して許可を取得しても、医薬で見られる様な先発権という保護が無く、
食品であるので物質特許を取れず、創業者利益が少ないと言える。大学の知を
利用すると言っても、食品という範疇では医薬モデルは使えず、新しいモデル
も検討する必要がある。
事業の狙いは、食の評価手法を事業化する、分析技術、バイオマーカーで知
財を取得し事業化へ繋げたい。食は、機能的にはゆっくり、穏やか作用する。
だからこそバイオマーカーを見出す事は、重要である。Bio-Sは、これらの
サイエンスを通じて研究開発駆動型の地域経済を作ることを目標としてH19年
7月にスタートした。現在、参加は10大学40企業が参加している。事業を意識
した知財マネジメントを行う為に、本部内に知財委員会を作って調整しようと
している。又企業との共同研究に関しては、共同研究契約に財団が入って、
責任ある共同マネジメントを行い、プロジェクトによっては産(道内)産
(道外)学の協同の仕組みを作っていきたいと考えている。
大きく3つの事業モデルをたてている。(モデル1) 食品の機能性評価。
ここでは、免疫・アレルギー、認知機能、代謝機能に関する新たな評価技術を
確立し、既存の製品のプロモーション的評価及び「道産の食材或いは食材候補
」の探索を行っている。(モデル2)バイオマーカーでは、大学では分析手法
構築・サンプル取得を行い、知財を確保し、企業が検査システム構築・実用化
を行う。バイオで一般的な知財を基礎とした事業モデル(大学発バイオベン
チャー等)も追求できる。(モデル3)臨床にリンクする生物学的評価系を食
品の機能性評価だけでなく、創薬にも応用するやり方である。大学では評価手
法を企業に導出し、本格的探索は企業で行う。
モデル1の3つの研究領域の一つである、免疫・アレルギー領域では、綾部
教授が腸管免疫の評価系構築、菅原教授がプロテオグリカンの用途開発、 西
村 孝司教授は免疫バランス改善作用を示す素材開発、 五十嵐教授はスフィ
ンゴ脂質関連の評価手法確立及び素材開発、瀬谷教授は、免疫活性化物質の
開発、安居院教授はホヤの用途開発を行っている。しかし、免疫分野ではト
クホ領域で、ヘルスクレームが取れていない。今後の展開として、大きな課
題である。第2の領域の認知症では、稲垣教授及び小海教授が異なるアプロ
ーチで、アルツハイマー病のバイオマーカーの探索を行っている。供に高精
度LC-MSMSが重要な分析手段として用いられている。代謝領域では、松井・
伊藤教授らがエピオリゴ糖の開発、原・小林教授が高脂血症領域での新しい
バイオマーカー探索、宮下教授がフコキサンチンの開発、若宮教授が、抗酸
化の評価による食材開発支援研究を行っている。抗酸化能を正確に測定する
ためのESRを用いた技術開発は、藤井教授らが経産省施策との連携として進
めている。また3つの領域を支える「共通基盤技術」分野では、西平教授ら
が、機能性食品ヒト介入試験も含めた開発インフラ作りと機能性食品に関す
るデータベースの構築を行っており、医療・バイオ情報解析センターの設置
への活動も行う予定である。
国際的に通用するバイオクラスター作りには、何よりもまず革新的サイエ
ンスが連続的に創出出来るシステムを作る必要がある。大学・公設試の改革
、大手企業の誘致、税制優遇等も含めた特区作り等の関連部署に依るサポー
トが必要なことは明らかである。グローバルな視点も不可欠で、成長市場と
リンクする、とくにアジア欧州市場への展開を念頭に置いた運営を行いたい。
(文責:浅野行蔵 HOBIA企画運営委員会委員長)
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