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タイにおける共同カッサバ生産

 熱帯農業国際センター(CIAT)は、タイ国タピオカ開発研究所(TTDI)と共同でタイの小規模農家がより多くの収入を上げられるカッサバの品種を開発する。東南アジアでは米、トウモロコシに次ぐ第3の主要作物がカッサバである。しかしながらカッサバは、科学界からはほとんど注目されていなかった。CIATとTTDIは、この研究のギャップを埋めてタイに好適な高収量・高デンプン含量のカッサバ品種の開発を目的とした。また更に、カッサバ新品種の導入と農業地域における新農業技術の導入を目指して研究を進める。
 CIATはタイとの共同研究を開始し、1994年から2006年にかけて平均のカッサバ収量を53%(ヘクタールあたり14トンから21トン)増加させた。現在は、タイで栽培されている品種の98%は、CIATで開発されたものである。カッサバの役に立つ特性を同定する能力をあげるためにバンコックのカセサート大の教官及び学生を含むタイの科学者のトレーニングを提供することになっている。詳細は、以下のサイトにあります。http://www.ciat.cgiar.org/newsroom/release_29.htm

GMバナナの規制及び制御下での開放利用

 クイーンズランド工科大学はOGTRに規制管理下でのGMバナナの開放系栽培の申請をオーストラリア遺伝子技術規制部署(OGTR)に提出した。承認されるとCassowary Coast, Queenslandで2008年から2010年の間に1.4haまでの開放系栽培が行なわれる植物病原菌から植物を守ると考えられる線虫(C. elegans)のced遺伝子を入れた品種である。この遺伝子は、病原菌の進入によるプログラムされた細胞死(アポートーシス)を阻害するタンパク質をつくると考えられている。この遺伝子は、また生育や発生にも栄養を与えると考えられる。また更にさまざまの非生物学的なストレスにも抵抗性を示すと考えられている。このバナナ品種は、抗生物質選択マーカー遺伝子nptIIをもっている。OGTRは、開放経理用が人の健康や環境の安全性にリスクがないと結論できるリスク評価とリスク管理法の準備を終えている。詳細は、以下のサイトにあります。http://www.ogtr.gov.au/ir/dir079.htm

作物をプラスチック生産工場に

 オーストラリアのCrop Biofactories Initiative (CBI)の研究者は、30%まで不飽和脂肪酸(UFA)を蓄積できるシロイヌナズナ(Arabidopsis)を作成した。不飽和脂肪酸は、プラスチックス、塗料、化粧品に用いられる石油化学品の原料である。
 UFAを植物でたくさん生産できれば、“greener”オイルの植物からの生産でプラスチックスの石油化学品からの合成を代替できる。CSIROの植物開発チーム長のAllan Green博士によると作物をバイオ工場とする作物の利用は、バイオに基盤を置いた生産物により大きな可能性を開くものであると述べている。また、更に加えて、我々は、適切な遺伝子、生合成経路の理解、油糧作物の育種技術を持っているので近い将来商業的に有用なUFAレベルの作物を作れる自信があると述べている。CBIはCSIROと穀物研究開発会社(Grains Research and Development Corporation =GRDC)の両者によって支援された12年間のプロジェクトでGM油糧作物から新規工業製品を生産することを目標としている。
 詳細は、下記のサイトにあります。
http://www.csiro.au/news/GreenPlasticsFromPlants.html

組換えワタの規制のある開放利用  アジア太平洋地域 

 オーストラリアの遺伝子技術規制部署(OGTR)は、自然環境(開放)系でのGMワタの規制内での利用に関する許可申請書を受け付けた。OGTRは、オーストラリアの英連邦共同体科学研究期間(CSIRO)からの申請を受け付けた。承認されると2008年10月から2009年6月の間にNarrabri,, New South Walesにおいて最大2haの開放系試験が実施される。組換え品種(MonoCott)は、綿実油を食用に改良したものである。この品種は、3種のワタの遺伝子の部分配列を持っている。この配列の発現は母体の相当する遺伝子の発現を抑え、綿実の脂肪酸組成を変化させると期待される。この品種は、抗生物質マーカー遺伝子であるnpyIIを含んでいる。OGTRは、開放経理用が人の健康や環境の安全性にリスクがないと結論できるリスク評価とリスク管理法の準備を終えている。
 詳細は、以下のサイトにあります。http://www.ogtr.gov.au/ir/dir085.htm

シロアリに対抗する遺伝的殺虫剤の開発が進んだ 南北アメリカ

 さまざまな防除対策がとられているが、シロアリによる米国の被害は、年間10億ドルに及んでいる。今般フロリダ大学の研究者がシロアリの木質を食する遺伝子を標的とsる方法を発見した。
 昆虫制御策の現在の方向は、問題の昆虫以外には全く影響を与えない方法論に向かっているとこの研究の主導者であるMichael Scharfが述べている。つまり、標的昆虫の遺伝子ほど特異的なものはないと述べている。
 シロアリの増殖に必須の遺伝子に相当する短いRNAを挿入することで遺伝子の働きを止める、いわゆるRNA障壁法を用いることで研究チームは「遺伝子殺虫剤」を開発した。「遺伝子殺虫剤」は、標的昆虫に取り込まれると脱皮後の形態形成に異常を起こす。
この方法は広く殺虫剤として使われている神経毒に類似の化合物よりも極めて安全である。しかもこの神経毒素に対しては、昆虫が抵抗性を獲得する傾向があることが知られている。
詳細は、以下のサイトをご覧下さい。http://news.ufl.edu/2008/05/28/genetic-bug/