作物バイオ最新情報 11月号

ニュース


世界

• 国際チームがキャッサバのDNA塩基配列をはじめて解明した 
• FAOによると食品価格は貧しい国で高いままである

• トウモロコシのゲノム地図が完成 
• FAOは、 世界食糧サミットまとめたt

 

アフリカ
• ヨルダンが組換え作物の安全利用を歓迎 
• ブルキナファソの農家はBtワタで収益を上げた  

 
南北アメリカ

• ブラジルは組換えトウモロコシの新2品種を承認  
• カナダがGMトウモロコシと大豆を承認 
 
アジア太平洋 
• タイにおける油椰子遺伝的改良 
• オーストラリアは旱魃耐性小麦の開発を進めている  

• 中国の遺伝子組換え利用と組換え体バイオ安全管理
•マレーシア油椰子研究会が三つの油椰子ゲノムのDNA塩基配列を決定
•  オーストラリアで除草剤耐性サトウキビの制限付き解放栽培を実施
•パキスタンはBtワタ品種を承認
• 中国は、遺伝子組換え高フィターゼトウモロコシを承認 

• オーストラリアは組換えワタの栽培を承認
 
ヨーロッパ

• EU は、新たに3品種の遺伝子組換えトウモロコシを承認 
• 精米中の鉄含量を6倍にした

• EFSAはバイエル社の LLRice62 安全委員会に上程 
• 英国食品安全局はDNA組換え食品の対応に関する報告を出した

研究

• 中国科学者がキュウリの遺伝子のドラフト塩基配列を決定した

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ニュース
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*世界 *

国際チームがキャッサバのDNA塩基配列をはじめて解明した 
国際的研究コンソーシアムは、キャッサバゲノム塩基配列の最初の草案を完成したと発表した。これは、自給用作物の品種改良を飛躍させる重要な第一歩である。アリゾナ大学の研究者が率いるチームは、サンガーの末端対合法と454のシングル及び末端対合高速配列法を組み合わせて760Mbのキャッサバゲノムの塩基配列草案を完成させた。

キャッサバは、主に発展途上国の億5000万人以上の主食である。しかも旱魃等いろいろの環変化に耐えることができる各種耐性の高い作物である。しかし、キャッサバは、現在アフリカの若干の地域で食糧安全保障を脅しているキャッサバ褐条病(CBSD)を含む多くの病気にかかりやすい。
2003年にグローバルキャッサバ共同体(GCP-21)を開設してスタートしたキャッサバ塩基配列プロジェクト参加者が今年のはじめに集まり、454生命科学及び米国エネルギー省の合同ゲノム機構(DOE JGI)が454Genome Sequencer FLXプラットホームを使って必要とするDNA塩基配列データーを早急に生みだすように方向付けをした。
6100万以上の配列解読が完了し、キャッサバゲノムの95%(キャッサバゲノム760Mbのうちの416Mb)をカバーするドラフト配列に組みあげた。「キャッサバゲノムに含まれる情報はこの重要な作物を改善する大きな情報を提供するもので、品種改良の時間と費用を削減し、新品種を必要とする農民に改良品種を早く届けられるようになる。」とDonald Danforth Plant Science Center.のClaude Fauquet博士が述べた。
新しく利用できるキャッサバゲノム情報の構築にあたり、ビルとメリンダゲイツ財団は130万(米ドル)の基金をキャッサバの更なる遺伝資源を開発するためにアリゾナ大学も提供した。これらの遺伝的資源は、重要な形質の遺伝子マーカーの開発など育種のためのツールを提供して、農家にこの重要な作物の品種改良を支援するものである。
原報告は以下のサイトにあります。http://www.danforthcenter.org/newsmedia/NewsDetail.asp?nid=182 ゲノム配列データーは以下のサイトから入手できる。http://www.phytozome.net/cassava


FAOによると食品価格は貧しい国で高いままである
国連食糧農業機関(FAO)の最新の作物と食糧事情に関する予想によると、貧困国の食料品価格は、今年の穀物が豊作であったにもかかわらず「頑として高い」ままである。国連機関は、現在の食糧不安が31カ国に影響を及ぼし、特に東アフリカの2000万人は緊急食糧援助が必要になっていると述べた。
食糧価格が二年前のピークからかなり下がったが、「小麦とトウモロコシの国際的な価格は10月に高くなり、米輸出価格は危機の前のレベルをかなり越えている。」とFAOが述べている。
「食物に彼らのもち金の最高80パーセントを使う世界の最も貧しい人々には、食料品価格危機は、まだ終わっていません」と、Hafez Ghanem 、FAO副部長が言った。「貧困と飢えと戦うために発展途上国農業への投資を増やすことは、現在世界的な最優先課題である。」とも言っている。FAOは、来週ローマで開かれる世界食糧保障サミットでポートを公表することになっている。
詳細は以下のサイトにある。 http://www.fao.org/news/story/en/item/37127/icode/

トウモロコシのゲノム地図が完成 
米国の研究チームは、世界で最も重要な作物のより高い収量の品種の開発研究を促進するのに役立つトウモロコシゲノムの塩基配列決定した。150人以上の科学者から成る同チームは、Scienceの今週号に、その成果を報告した。彼らは、特にB73と呼ばれるあいのこ種ゲノムの塩基配列決定した。

チームは、トウモロコシの10の染色体全体に広がっている約32,000の遺伝子を特定しました。彼らはまたゲノムの85パーセント以上が動く(transposableな)遺伝因子から成り、その8,494の遺伝子群がシロイヌナズナ、モロコシと米と共通することがわかった。「細胞遺伝子や核遺伝子地図が前世紀にその研究と品種改善に革命をもたらしたことと丁度同じことが起こり、B73トウモロコシ遺伝子配列は基礎研究の推進するものであり、世界的な気候変動の時代に食物、飼料、エネルギーと産業用原料の世界的な伸びゆく需要を満たす研究開発を促進するものである。」と、チームは報告した。
トウモロコシの32億塩基対からなるゲノムは、Science、PLoS Genetics、PNASとPlant Physiology誌に既に多くの報告が出ているようにtransposableな遺伝子、トウモロコシの中心体の由来、microRNA遺伝子の特徴から雑種強勢や作物進化までについての多くのことを明らかにした。
B73トウモロコシゲノム配列を手にすることができたので、研究者は他のトウモロコシ品種の配列解析を開始した。例えば、Luis Herrera-Estrella 氏と共同研究者は、メキシコ高地由来のトウモロコシのPalomeroの配列を決めて、これと現在使われているB73の配列と比較した。.そして、そのゲノムがB73のものよりもおよそ22パーセント小さく、また、反復配列も20パーセント少なかった。更に、彼らは、主に重金属耐性に関与する遺伝子がB73とPalomeroの両方に存在するが、トウモロコシの祖先であるteosinte(ブタモロコシ)には存在しないことを示した。Luis Herrera-Estrella 氏と共同研究者は、当該地域の土壌中の金属の存在に関係する環境要因がトウモロコシの作物化に重要だったと発表した。
フランスのINRAのCatherine Feuillet氏とKellye Eversole氏からのScience誌に出版した将来展望にもあるように、「これらの研究」は、遺伝学、植物生物学の進展上のマイルストーンであり、変容する農業を展望できるトウモロコシの栽培者と関連する科学者達の冠的な研究的成果である。
B73トウモロコシのゲノムの報告は、以下のサイトにある。 http://dx.doi.org/10.1126/science.1178534 Herrera-Estrella氏と共同研究者の報告は、以下のサイトにある。 http://dx.doi.org/10.1126/science.1178437  Sciencerにある付帯する報告は、以下のサイトにある。 http://dx.doi.org/10.1126/science.1177837http://dx.doi.org/10.1126/science.1178294 公開雑誌 PLoS Genetics isに出版された付帯研究報告は、以下のサイトにある。http://collections.plos.org/plosgenetics/maize.php 将来展望の紙上報告は、以下のサイトにある。 http://dx.doi.org/10.1126/science.1183463


FAOは、 世界食糧サミットまとめた
国連食糧農業機関(FAO)の長であるJacques Diouf氏は、世界を飢えから解放することが可能である事を確認するところから、「単なることばから行動」へと進むべきと結論して、World Foodサミットを終えた。ローマで今週始め持たれたWorld Foodサミットには、182カ国とEUのコミュニティから60カ国の首脳と191人の大臣があつまった。Diouf氏は、サミットが4つの重要な決定をした。これらは以下を含む:

  • 2015年までに飢えを半分にするという第一ミレニアム開発目標を達成する努力を再開するという断固たる決意
  • 世界食糧保障(World Food Security、CFS)についてのFAO委員会の大改革を通して、国際協調と食糧安全保障を改善するという決意
  • 農業、食糧安全保障と発展途上国の地方の展開のための資金提供の下降傾向を覆すという約束
  • 第3の世界で農業生産と生産性への新しい投資を促進するという決定

しかし、数人の批評家は、サミットの結果に疑問を持っている。G8リーダーの一人であるイタリアのSilvio Berlusconi氏はサミットに出席できなかった。Diouf氏さえもサミットは望んでいたところに達していないとし、更に、「残念なことに月曜日の公式なサミットの宣言は、定まった目標もなく、さらにその実行にあたっての期限もない。」と述べている。国連機関は、豊かな国が1年につき440億米ドルを投入すればば、世界の飢えが根絶されることができると言っている。
詳しい情報は、以下のサイトにある。http://www.fao.org/news/story/en/item/37465/icode/ Diouf 氏の結語は以下のサイトにある。http://www.fao.org/fileadmin/user_upload/newsroom/docs/dgfinalspeech.pdf


*アフリカ *
 
ヨルダンが組換え作物の安全利用を歓迎 
ヨルダンは、バイオテクノロジーの利益を最大にするその努力の速度を上げる必要があると認めた。「我々は、食糧不安の最中にテクノロジーをためすのを恐れていてはならない。地域協力は、必要なものだ」と、ヨルダンの食糧及び医学顧問の長であるRawashda博士が2009年11月16~17日のヨルダンのアンマンで開かれた遺伝子組換え食品(GM)第4回国際会議の開会の辞で述べた。

会議は、この地域でGM食品を使おうとするアラブ諸国からの参加を得て協議する場となった。「ヨルダンは、遺伝子組換え作物のように人々の生活をよくするためのどんな技術でもその安全利用を受け入れる」と、ヨルダン農業省長官のRady Altarwana博士が付け加えた。
会議のより詳しい情報を得るにはエジプトバイオ情報センターの Dr. Ismail Abdel Hamid(ebicvision@yahoo.com or ismail@isaaa.org.)にメールして下さい。

ブルキナファソの農家はBtワタで収益を上げた 
Bt綿栽培第期後、ブルキナファソの農民は、1ヘクタールにつき平均1.3乃至1.5トン(従来の綿の平均産出高であったヘクタールにつき950kgと比較したかなりよい)の収穫を想定している。全国で150,000トンのBt綿の収穫が期待されている。この情報は、ケニヤ、マリとブルキナファソかのセクターのジャーナリスト、政策立案者、監査機関、農民と技術者のために国際アグリ事業団(ISAAA)のAfriCenterが設定した「百聞は一見にしかず旅行」期間に2009年11月~13日に農家の人々と情報を共有することにした。
農家も、平均して回のスプレーを必要とする従来の綿と比較して、Bt綿が多くても回のスプレーを必要とする点に注目した。これは、農家とその家族が農薬散布のために水をとりに長距離行かねばならないことと散布にも多大の労力を要し、しかも化学製品を運ぶ緊張からも解放されることになる。そのような農薬使用には、健康問題(風邪、水泡、中毒など)を農薬の使用減少と農薬への暴露を少なくすることでかなり縮小できる。
詳細なレポートはISAAA AfriCenter、b.bitta@cgiar.org 、のBridget Bitta 氏に尋ねて下さい。

*南北アメリカ *
 
ブラジルは組換えトウモロコシの新2品種を承認  
ブラジルバイオ安全委員会は、Syngenta社の遺伝子組換えコーンMIR162とBt11xGA21の商業栽培を承認したと、Syngenta社がプレスリリースを行った。MIR162は鱗翅目害虫(例えば、オオタバコガ, タマナヤガ、 フォール軍虫)で,ブラジルでの主なる虫害からトウモロコシを守るためにVip3Aa20殺虫性タンパク質を発現する。これらがSyngentaによるとブラジルのトウモロコシの主要な害虫の脅威となっている。一方、Bt11xGA21は、グリフォセートとグルフォシネート除草剤耐性のために組換えEPSPSとPAT酵素をもつとともに昆虫抵抗のためにcry1Abタンパク質に対する耐性を発現している。
より詳しい情報は以下のサイトにある。http://www.syngenta.com/en/media/mediareleases/en_091113.html

カナダがGMトウモロコシと大豆を承認
カナダの食糧検査局による安全評価の後、パイオニア社のHi-Bred遺伝子組換えトウモロコシ(98140)と大豆(356043)を環境放出と家畜飼料用として何の縛りもない解放利用を認可した。組換えトウモロコシと大豆は、gat遺伝子(トウモロコシにはgat4621, ダイズにはgat4601を発現させ、グリホサートとALS阻害農薬への抵抗性を示す。
CFIAはその評価の中で遺伝子組換え作物は「特に変わった環境リスクを提起するものではない。」また「カナダにある現在の商業生産大豆と家畜に飼料の安全性で問題を提示するものではない。」と結論した。承認された手法で育種されたどのダイズもトウモロコシも環境への放出や飼料としての利用が、もしも用途がこれまでのものと同様であり、新しい遺伝子が認可された品種と同じレベルであり、種間交雑が行われていないならばなんら問題ないとした。
承認に係る詳しい情報は、以下のサイトにある。 http://www.inspection.gc.ca/english/plaveg/bio/dd/dd0977e.shtml#a3http://www.inspection.gc.ca/english/plaveg/bio/dd/dd0978e.shtml#a3


* アジア太平洋 *

タイにおける油やし遺伝的改良 
タイの15年後の代替エネルギープランで政府はエタノール、バイオディーゼル、バイオマスとバイオガスから作り出されるバイオエネルギーの使用を促進するとした。これらの代替燃料は、タイに豊富にある原料、カッサバ、砂糖、米とパーム油から作ることができると国立遺伝子工学及びバイオ工学センターの政策研究及びバイオ安全部のKulwarang Suwanasri氏が述べた。

パーム油は、その低コストのため、バイオディーゼル製造の主な原料だ。増加する需要を満たすためにパーム油を増産するために、農業省はより高い収量を達成するプランを設定した。即ち、ヘクタール当たり20トンに遺伝子改善、栽培管理技術の改善で行う開発計画を出した。この他にバイオディーゼル製造のための潜在的なタイで利用できる他の原料として廃植物油、ココナッツ、大豆、挽いたナッツ、キャスター、ゴマ、ヒマワリとjatrophaから抽出される油がある。
全報告は以下のサイトにある。 http://home.biotec.or.th/NewsCenter/my_documents/my_files/12F49_THAILAND_BIOTECH_GUID.pdf またはhttp://www.safetybio.agri.kps.ku.ac.th/index.php?option=com_content&task=view&id=6738&Itemid=47


オーストラリアは旱魃耐性小麦の開発を進めている  
オーストラリア国立大学のGonzalo Estavillo 氏と Barry Pogson氏をリーダーとする国際研究チームは、旱魃でも生き残るシロイヌナズナの遺伝子を特定した。Estavilloと共同研究者は、シロイヌナズナのさまざまの変異体検討している過程で高い光に変わった応答をする変異体を見つけ、これを遺伝子(SAL1と呼ばれる)を特定した。SAL1は、植物がより長い間水なしで生きのびるのを可能にした。研究チームは、現在農業産業で最もと優れた小麦の品種にこの特性を導入しているところであると言った。
「プロジェクトの究極の目的は、旱魃耐性と水利用の改善された小麦品種の開発である。」そして「次のステップは、分子生物学手法でSAL1遺伝子を欠いている小麦変異種を特定することだ。この品種は、軽度から中度の水不足のもとで緑で、ふくれていて、光合成的に活発なままであり、より多くの葉が茂り、花と種を実らせる。」とEstavillo博士は説明した。更にこの突然変異は、遺伝子の欠失によって旱魃耐性を作るので、遺伝子組換えによるものではないとも述べた。
旱魃耐性の小麦品種はは、将来重要であることがわかっている。気候モデルによると、南オーストラリアの地域の巨大な小麦地帯が次の50年には、大幅により乾燥すると予測されている。
より詳しい報告は以下のサイトにある。 http://news.anu.edu.au/?p=1738


中国の遺伝子組換え利用と組換え体バイオ安全管理
遺伝子組換え技術は、中国の現代の業発展に不可欠なものになっていて、しかも持続的農業開発と食糧安全保障を確保に不可欠な役割を果たす。たとえば、遺伝子組換え害虫耐性ワタは、大きな経済的、社会的で、環境的利益を創製した。これは、2009年11月9日に北京で行われた「遺伝子組換え農業技術の利用と組換え生物の安全な管理経営」についてのセミナーの後での中華人民共和国の農業省、科学技術省、科学アカデミー(CAS)、農業科学アカデミー(CAAS)、バイオテクノロジー協会(CSBT)とモンサント社の専門家の意見だ。
専門家は、中国の遺伝子組換え農業技術の現状、遺伝子組換え作物の経済的インパクト、GMOの生物学的安全性研究とGMO管理関連の政策及び規制について報告した。更に、この20年で、遺伝子組換え作物の食品安全問題は全くなかったと付け加えた。環境安全とヒトの健康への安全性を確実にするために、中国政府は、農業GMO安全性評価と管理のために厳しい科学的システムを確立した。商業栽培のため、または、輸入のためには、全ての組換え作物品種及びその製品輸入には、食物と環境安全の評価を受けて、政府の承認を得る必要がある。
セミナーの詳しい情報についてはProf. Zhang Hongxiang( zhanghx@mail.las.ac.cn またはDr. Yue Tongqing ( yuetq@mail.las.ac.cn)に問い合わせてください。

マレーシア油やし研究会が三つの油やしゲノムのDNA塩基配列を決定
マレーシアのパーム油委員会(MPOB)とOrion Genomics社は、油やし3品種の遺伝子の青写真を解読したと発表した。油やしは重要な大量製品製造作物として重要である。特にマレーシアは世界最高のパーム油生産者であるからだ。昨年1770万トンの粗製パーム油を生産して、パーム油製品RM65.2 10億(176億米ドル)相当を輸出した。
MPOBの先端バイオテクノロジー及び育種センターは、油やしpisifera とdura palmを含むElaeis oleiferaE. guineensisの塩基配列を決定した。3種の油やしのゲノムの配列を決めるのは簡単ではない。この作物は、18億以上の塩基対から成り、イネのゲノムの4倍ある。今年のはじめ世界一のプランテーション会社であるSime Darby社の研究者は、油やしのゲノムの配列とアッセンブリーを決定したと報告した。
 MPOBの所長であるDatuk Dr Mohd Basri Wahid博士は、これらの油やし品種のゲノム配列に関する知見が高収量及び耐病性の品種開発を可能にするものであると強調した。MPOBはまた油やしのエピジェネティックスの構成についても研究する計画があるとも述べた。「油やしのエピジェネティックスを研究することで多くの油の生産、エーカー当たりの効率を急速に開発することを理論的に行える」とWahid博士がのべた。MPOBは一億マレーシアリンギット(3000万米ドル)を油やしゲノムプロジェクトに投資した。
原報告は、以下のサイトにある。 http://www.bernama.com/bernama/v5/newsbusiness.php?id=453779 および http://www.bernama.com/bernama/v5/newsbusiness.php?id=454406


オーストラリアで除草剤耐性サトウキビの制限付き解放栽培を実施
オーストラリアの遺伝子工学管理機構は、BSES社が提出した6,000品種の遺伝子組換えサトウキビの限定解放栽培の申請を承認した。管理機構の発表によるとBSES社は、「種の除草剤耐性遺伝子、2種のマーカー遺伝子(nptIIとbla)、レポーター遺伝子からなる3つのカテゴリーの遺伝子組換えサトウキビ品種を解放栽培する。」と述べた。除草剤耐性を与える遺伝子と制御配列の特定を含む遺伝子修飾の詳細は、国の遺伝子工学法のもとに商業上の情報の守秘条項(CCI)にあたるとした。
試験の目的は、2009-2015年にクイーンズランド州の6ヶ所で行われ、野外でのGM品種の農学特性を評価することにある。GMサトウキビ品種は、ヒトの食品や家畜飼料には使わない。管理機関によるリスク評価プランでは、計画案はヒト及び環境に全くリスクはとるにたらない。BSESは、環境へのGM作物の漏出を防ぐ処置をする必要がある。
より詳しい情報は、以下のサイトにある。http://www.ogtr.gov.au/internet/ogtr/publishing.nsf/Content/dir096



パキスタンはBtワタ品種を承認
パキスタンの政府は、遺伝子組換え作物の国内栽培を公式に承認した。パキスタンの環境大、環境保護局、バイオ安全委員会からなる会合は、種のBtワタの商業栽培を認可した。Btワタ、CEMB-1とCEMB-2、はパンジャブ大学の分子生物学先進センター(CEMB)の科学者によって開発された。この品種は年以上の試験後、パキスタン中央ワタ委員会(PCCC)によって推薦されていた。

デイリータイムズは、非公開ニュース源からの引用記事には承認されたつの品種を含む合計10品種のBtワタがパキスタンで商業されると報道している。この記事はさらに、現在、44以上の遺伝子組換え品種が政府承認なしで栽培されていると強調した。これらのパンジャブ種子委員会の承認を待っているBtワタ品種は、翌年の栽培シーズンに間に合うだろう(Kharif  2010)。
デイリータイムズの記事は以下のサイトにある。http://www.dailytimes.com.pk/default.asp?page=2009%5C11%5C26%5Cstory_26-11-2009_pg5_10 . 詳しいバイオテクノロジー開発についてはパキスタンバイオ情報センターの Dr. Iqbal Choudhary (iqbal.choudhary@iccs.edu )に問い合わせて下さい。

中国は、遺伝子組換え高フィターゼトウモロコシを承認 
Origin Agritech社(北京に拠点を置くバイオ企業)は、世界初の遺伝子組換え高フィターゼトウモロコシの商業承認の認可を中国農業省からバイオ安全性証明書を受取った。遺伝子組換えトウモロコシは、中国農学アカデミーで年研究の成果だ。
フィターゼは、フィチン酸(リンの貯蔵形)を分解するのに用いる飼料添加物として使われる。フィターゼは、60パーセントも動物へのリン吸収を増やすことができる。遺伝子組換え品種を用いることで、別にフィターゼとコーンを別々に購入する必要がなくなる。フィターゼトウモロコシの利用は、家畜排せつ物と過剰な肥料使用によるリン酸汚染を減少する。フィターゼは、環境保全目的のためにヨーロッパ、東南アジア、韓国、日本や他の地域では、飼料添加物として義務化されている。
「この画期的な種子承認で、我々は単に中国で最初の遺伝子組換え種子を自前の種子を持つのみならず中国への新規遺伝子組換え農産物導入のの活発なリーダーとなったものであり、このような活動を今後も続ける」とOrigin社の社長Gengchen Han氏が述べた。中国での遺伝子組換え作物は、段階の承認段階に分けられる:第一相は、実験室での承認から第段階のバイオ安全証明書の受領まである。現在、種子の承認プロセスは、の中の遺伝子が組み替えられた種製品は、段階にBiosafety証明書の最終的な受領に第一相研究所承認から始めている承認のつの別々のステージを経なければなりません。現在では、このGM種承認プロセスは、Origin Agritech社のような国内の種子生産者だけに適用される。
詳しい情報は、以下のサイトにある。 http://www.originagritech.com/news/news.php


オーストラリアは組換えワタの栽培を承認
オーストラリア遺伝子工学管理機関(OGTR)は、Dow社の遺伝子組換え品種、WideStrikeワタ、の商業解放栽培を承認した。ワタは、害虫抵抗性のためにCry1FとCry1Ac遺伝子発現している。OGTRによって出される許可は、遺伝子組換えワタを南オーストラリアの現在の全ての栽培地域での栽培を認可するものであり、北オーストラリアを含むオーストラリア全土でのワタ種子の飼料としての利用を認可するものである。北オーストラリアは、GMOの潜在的広がりと持続的生育を制限する処置がなされている地域である。
この承認決定には、リスク評価及びリスク管理計画(RARMP)について市民、州と地域政府、政府機関と地方議会との十分な協議の後、なされたとOGTRが述べた。RARMPは、WideStrike品種の商業栽培によって「遺伝子組換え技術は、ヒトの健康と安全性と環境への低い或いはとるに足らないリスクしかない。」と結論した。
詳しい情報は、以下のサイトにある。http://www.ogtr.gov.au/internet/ogtr/publishing.nsf/Content/dir091



* ヨーロッパ *

EU は、新たに3品種の遺伝子組換えトウモロコシを承認 
EU委員会は、その27の加盟国の全域で食物、飼料と加工に関する3種の遺伝子組換えトウモロコシを承認した。モンサントの害虫耐性YieldGard VTプロ(MON 89034)と害虫抵抗性と除草剤耐性YieldGard VT Rootworm/RR2(MON 88017)、デュポンの多重組換え品種Herculex RW/Roundup Ready Corn 2を欧州連合が輸入できることになった。初期の認可と同様で、大臣の会議がコンセンサスに達することができなかった後、EU委員会が承認を出しました。

承認は、ヨーロッパの食品安全委員会(EFSA)の科学的意見である「GMトウモロコシは、ヒト及び動物の健康に関して、または、環境に関してどんな悪影響を及ぼすことはあり得ない。」との結論を採択して行ったものである。
より詳しい情報は、以下のサイトにある。 http://www2.dupont.com/Media_Center/en_US/daily_news/november/article20091103.htmlhttp://monsanto.mediaroom.com/index.php?s=43&item=763

精米中の鉄含量を6倍にした
スイスのETHチューリッヒの科学者は、遺伝子組換え法で、つの遺伝子を既存のイネ品種に導入することで精米中の鉄の含有量を6倍に増やすことに成功した。これは、2009年9月22~25日にバンコクのSirikit女王国立コンベンションセンターで開催された「国際農業バイオテクノロジー会議:よりよい生活とクリーン環境」で、ETH Zurich の生物学部のWilhelm Gruissem 博士が発表したものだ。
たとえ大量に消費しても、精米は毎日の必要な鉄の量を満たすことはできない。研究チームはイネがつの遺伝子、酵素ニコチンアミンシンターゼ(鉄の移動を促す)と鉄を保持するferrtinタンパク質を発現することを発見した。その相乗作用によって、イネが土からより多くの鉄を吸収して、それを米の実に保存させると、Gruissem博士が言った。ニコチンアミンシンターゼの生産物nicotianaminは、一時的に鉄を結びつけて、植物への移送を容易にする。
詳しい情報は以下のサイトにある。
http://www.safetybio.agri.kps.ku.ac.th/index.php?option=com_content&task=view&id=6764&Itemid=47

EFSAはバイエル社の LLRice62 安全委員会に上程 
ヨーロッパの食品安全局(EFSA)(EUの最高の食物監視者)は、欧州連合で食物/飼料用途、輸入と加工のための遺伝子組換え除草剤耐性LLRice62の市場認可へのバイエルの申請に関して、2007年に声明を出しました。EFSA声明は「GMイネは、その少数が耕作地に入る可能性や既存の栽培品種や野生のイネと交雑する可能性はあるが、流出が港や精米地、通過ルートのまわりにある自然のままのイネに影響を与える可能性はありえない。」とするものである。EFSAは、除草剤グルフォシネートの存在以外にGMイネの適応性、自然界での挙動に何ら変化の兆候がないと主張した。
最近、欧州委員会はEFSAにLu & Yang氏によるBiotechnology Advance に出版した報告にLLRice62ついて先のEFSA環境安全性結論を変える新情報を含むかどうかを精査することを要請した。この報告は、栽培されたGMイネが交雑可能な野生の関連種との垂直遺伝子拡散を起こし、環境問題を惹起すると概説している。
関連した科学的な出版物を考慮して、EFSAはその最初の結論を堅持している。EFSAは、「環境リスクについて先のLLRice62の意図的利用に関するリスク評価を覆してこの栽培を排除する何ら新しい証拠はない。」としている。
EFSA の科学的意見を以下のサイトからダウンロードできる。http://www.efsa.europa.eu/cs/BlobServer/Statement/1365.pdf?ssbinary=true Lu とYangの報告は以下のサイトにある。 http://dx.doi.org/10.1016/j.biotechadv.2009.05.018


 英国食品安全局はDNA組換え食品の対応に関する報告を出した
食品安全局によるGM食品への動向調査の委任研究が最近発表された。研究は、国立社会研究センターが行ったもので、英国の社会の動向調査2008(BSA)におけるGM食品を含む食品技術に関する一連の質問を補完するものである。報告は、なぜGM食k品に特別の思いをもつのか、どのようにして人々のGM食品に対する対応が形成されるのか、どのようにして人々の見解が変わるのか等について調査した。研究の結果によるとGM食品の理解に階層があるということが示された。GM食品への対応は、複雑であり、GM食品のリスクと便益が見解を支える要因によってさまざまに評価されることが示された。
この記事は、以下のサイトにある。 http://www.food.gov.uk/multimedia/pdfs/gmreportnov09finalreport.pdf. 全レポートは以下のサイトからダウンロードできる。 http://www.food.gov.uk/news/newsarchive/2009/nov/gmreport.


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研究
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中国科学者がキュウリの遺伝子のドラフト塩基配列を決定した
キュウリは、性の決定研究と植物脈管系生物学のためのモデルシステムとして、また経済的に重要な作物だ。Cucumis sativus var. sativus L.草案ゲノム塩基配列は、中国農業科学アカデミー野菜花卉研究所の中国科学者が伝統的なサンガー法と次世代のIllumina GA配列技術の新しい組合せによって完了した。成果は、2009年11月1日にNature Geneticsでオンラインで発表された。
この研究において、科学者は72.2倍のゲノム範囲を収め、そして、結果はキュウリのつの染色体のうちのつがCucumis melo(メロン)からの分岐した後10代前の先祖の染色体の融合に起因すると確認した。キュウリゲノムの塩基配列は、これらの形質の理解する術を提供している。例えはその性の決定、耐病性、cucurbitacinと『新鮮な緑』匂いの由来、その上選り抜きの栽培品種の開発、植物脈管系の進化と機能研究が可能になる。
全報告は以下のサイトにある。
http://www.nature.com/ng/journal/vaop/ncurrent/abs/ng.475.html