HOBIA NEWS No.300

目次
バイオインダストリー振興団体全道会議報告
お知らせ
編集後記
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バイオインダストリー振興団体全道会議報告

会議からずいぶん時が経ちましたが月29日に開催した全道会議の様子を取り上げました。参加者10人となり円卓で情報交換を行いました。

1)経産省の動き 北海道経産局バイオ産業課 柳沼勝利氏

 地域間ネットワーク形成を目的としたクラスター交流会などを開き、道内の機能性食品や化粧品産業のバイオマッチングを札幌で行った。浦幌フリーズドドライ、コスモ産業、かつり、生薬研究所など具体的な交流を行った。香港でのバイオマッチングは、アミノアップ、北海道霊芝、などが参加した。

 沖縄と北海道とのコラボレーションを産業祭りとして両地域の健康素材を中心にアロニアと沖縄の塩、宮古島マンゴーゼリーなど交流を行った。

 ヒト介入試験を情報大学を中心に江別モデルとして推進している。すでにアミノアップやアテリオバイオが、依頼試験を進めている。企業の動物試験の費用の2/3を補助する仕組みを進めたい。特区調整費は、使い勝手が悪いが、上手に調整して1億円規模の予算を獲得したい。

 その他のネットワークの連携。中東に食品関係ビジネスのチャンスがあるように見える。

2)北海道庁 食感連産業室 菅野紀彦氏

 道庁の進めているいわゆる健康食品の表示について説明があった。道内で作られた食品について、機能性そのものは書けないが、その根拠があることだけを暗示するような記載が可能となった。根拠の詳細とそれが載っている場所については書くことが許されていない。ややわかりにくい制度であり、多数の質疑応答があった。

 Q:表示制度は特区がなくなるとなくなるのか?

 A:そうではない、現行の法令の中でできる。表示できるのは、加工食品で、道庁で研究論文を審査する。北海道で作ったものが、全国で販売できる。既存制度に上乗せして表示する。販売者が道内、販売者と製造者が同じ、であることなどが求められている。

 健常者を相手にした食品で、機能性を暗示する表意には、ヒト介入試験を必須要素としている。論文は、自社の論文でなくてもいい。一度認定がとれれば、関連商品についても記載することができる。一方、論文が具体的にどの論文であったかを記載することは、禁じられている。西平先生が、推進している江別モデルは、道庁も支援する。

 江別モデルで機能性があっても商品には機能性の表示を直接はできない。

 Q:原材料を作っている企業に利益はなるのか?

 A:B to Bであっても、製造者が利益を得られるので、販売力を強化することになる。製造事業者が、販売する。

3)公益財団法人とかち財団 研究開発課 佐々木香子氏

 4月より公益財団法人とすることができた。名前は今まで愛称であったとかち財団を引き継いだ。食品加工技術センターの活動を中心に報告された。技術相談529件、現地指導127件と地域産業育成に力を入れている。講習会も活発で、微生物検査法、衛生管理、食品包材など行った。地域外でのアピールも積極的で、アグリフーズEXPO東京、国際食品開発展など十勝産品をアピールした。「牛肉のからすみ」や「牛トロの熟成パテ」「小豆オーレH&S」などの目新しい食品の発表もおこなった。

4)NPOグリーンテクノバンク 専務理事 八戸三千男氏

 道庁の進めているいわゆる健康食品の表示について説明があった。道内で作られた食品について、道庁の進めているいわゆる健康食品の表示について説明があった。道内で作られた食品について、常勤4名、非常勤10名で活動している。セミナー、シンポジウム等の大部分はグリーンテクノバンクと農林水産省が主催者となり、グリーンテクノバンクが企画・運営し開催している。なお、協力関係にあるJATAFFとはコンソーシアムで共に活動している。また、サポイン事業へのサポートを積極的に行っており、競争的資金への講演会をするととともに申請書の作成なども丁寧にサポートして、事業化へと進め、13件の競争的資金への提案課題を支援した。
 当会のコンセプトは、農業に対して、新しい技術を盛り込んでいくことが大事だ。ということを専門家だけでなく一般の人にも理解を得られるような活動としてアピールしている。

 食品の高機能植物研究会10月(別記事参照)、アグリビジネス創出フェアin Hokkaidoは例年12月に開催してきたが、作年度は11月下旬(29、30日)開催。
 農業関連技術をベースにした起業相談も行っており面談と訪問あわせて約140件となった。シーズ/ニーズのマッチングを積極的におこなっている他、農水関連の補助事業を行い、主な運営資金となっている。

5)公益財団法人 道央産業振興財団 業務部長 川村秀幸氏

毎年定例の、視察会、研究報告会、講演会(田島准教授)を実施した。

見学は、関内ファーム、3月日4社による研究発表会、技術セミナーは、食品に関わるセミナーとし異物混入防止をHOBIAとともに行った。

今後は、技術セミナーを増やしていきたい。一方、会員以外の人に対して、啓蒙啓発をなにかできないか企画している。11月に千歳で講演会を企画している。

 
6)旭川バイオテクノロジー推進懇話会

     昨年度は、北海道フード特区特別講演「中国におけるビジネス成功の秘訣」、 地域バイオ育成講座「食の異物検査技術」,24年度競争的資金セミナー等の講演会、また、バイオインダストリー振興団体会議、地域バイオ推進実行委員会等、研究交流事業に協力。

    25年度の事業計画では、推進体制の条件整備として講演会・研究会・勉強会等の開催、産・学・官の有機的な連携と協調の強化見学会の実施道内各地区のバイオテクノロジー推進団体との連携強化を進める。図書、資料の収集活用で資料整備事業、研究開発状況の調査と情報交換調査研究機関との連携による調査研究事業を行う。また、地場産業への応用・実用化に協調、HOBIAとの共催事業の実施等、地場産業振興事業を推進する。
 
6)岩内町地場産業サポートセンター

深層水の活用方法を探している。水の分析のほか、食品の西洋成分、微生物分析も行っており、近隣地域の食品企業の活動に組み込めば、センターの活用とともに地域の活性化に役立てることができそうです。
 
7)函館地域産業振興財団

工業技術センターは、工業部門もあるので、バイオに関連する動きを拾った。

新規性のある多くの成果が実り、積極的な外部発表を行っているのが特徴です。例えば、イカの加工において乾燥に伴う水分の動き、メーラード反応の進行、ボイル毛ガニや椎茸の鮮度や品質分析法の開発など、直接商品品質に影響を与える基礎的データを積み上げて応用へと組み立てており、水産加工技術の新しい展開を進めている。

国際学会など海外での発表は、4件、国内学会では21件に上る成果を発表している。これらが、他を上回る新規性のある成果を示している証として審査制度のある専門的な学術雑誌への発表も12件に上っており、基礎が応用につながる幅広い活動を展開している。その方法の一つとしてはこだて未来大、北大や東海大、旭川医大、北見工大などの大学や寒地資源研など研究機関と積極的な共同研究を行い、研究開発力をアップしている。また知財戦略も着々と進めている。

さらにバイヤーや一般向けの展示会、道外では新宿高島屋、フーマジャパン、シーフードショー、フードテック大阪、スーパーマーケットトレードショーなどにも積極展示している。このような活動は、外部からの高く評価され信頼性も向上して、評価委員や諮問委員など多数の委嘱を受けて所員を派遣している。

8)HOBIA 理事長 吉野次郎

HOBIAの状況を説明したとともに、この会で今年の地域バイオ育成講座地域、道央とグリーンテクノバンクとHOBIAとの共同事業で行うことを決定した。

以上 文責 浅野行蔵

お知らせ

  • 産総研 北海道センター 本格研究ワークショップ
    エネルギーの未来を北海道から考える
    【日時】:2013年10月15日(火) 13:00~17:20
    【場所】:ホテル札幌ガーデンパレス2F「孔雀の間」
    【入場料】:無料 【定員】:200名
    【交流会会費】:2000円
    【申し込み・連絡先】:(独)産業技術総合研究所北海道センター
    TEL:011-857-8406、FAX:011-857-8901
    E-mail: sgk-workshop-ml@aist.go.jp 担当:佐々木・永石 

  • 食まるの食品衛生セミナー概要
    テーマ:消費者は食べてから安全を知る
    平成25年10月26日(土曜日)11時30分~17時 11時から受け付け
    【会 場】 WEST19札幌市保健所5階講堂
    【主 催】 札幌市食品衛生管理認定制度衛生管理ネットワーク協議会日本食品工学会北海道支部、北海道バイオ産業振興協会
    【後 援】 札幌市・札幌市食品衛生協会、北海道、北海道大学大学院農学研究院、藤女子大学、中小企業基盤整備機構北海道本部
    【参加費】1名 ¥3,000(昼食付)
    【席数】定員 200名
    1) 食べなければわからない安全 -食まる認定は消費者のために-
    2) 認証食品『ハサップくん』の全国展開を目指して
    3) 変異型ノロウイルス食中毒について
    4) 我が社の食品衛生管理 北一食品
    5) 沖縄県における食品衛生事情・北海道食品産業の魅力-南端からの考察
    6) 食品衛生の事情、主に中国の食品検査事業について
    7) 大腸菌群、黄色ブドウ球菌などの汚染源について
    詳細 http://www.shokuhin-eisei-kanri.net/download/

  • グリーンテクノバンク・北方系機能性植物研究会
    北の機能性作物活用シンポジウム

    『作物生産技術・加工・機能性の解明とアグリビジネス戦略』

    環太平洋経済連携協定(TPP)の交渉が進行しています。主要農産物の関税が撤廃されれば、農業生産基地としての北海道の経済は大きな打撃を受け、食料供給を担う農業生産者の就労離れは加速されることが予測されています。

    このような状況の中で、農業の経営活性化策としての6次産業化推進活動が活発化しつつあります。一方、農水産業・食品産業の国際競争力強化を目的としたフード特区の施策として「北海道食品機能性表示制度」が本年4月にスタートするなど、道内農水産業・食品産業界にとって追風も吹き始めています。以上の背景を踏まえ、標記の目的によりシンポジウムを開催いたします。

    【日時】:2013年10月29日(水) 13:30~1:30(開場 13:00)
    【場所】:KKRホテル札幌 5階「丹頂」
    氏名・所属機関・職名・連絡先(メールアドレス、電話番号)を明記の上、
    メールあるいはファックスで10月18日(金)までにお申し込みください。
    【申し込み・連絡先】:NPO法人グリーンテクノバンク
    TEL&FAX: 011―210―4477  E-mail: gtbh@almond.ocn.ne.jp

  • 国際講演会 遺伝子組換え作物・食品の現状と将来
    【日時】:2013年11月日(火) 13:30~17:00
    【場所】:北海道大学百年記念館大会議室
    1)遺伝子組換え作物に関するイラストコンテスト結果発表と表彰式
    2)日本の遺伝子組換え作物・食品の現状        冨田房男
    3)遺伝子組換え作物よる持続的農業確立のシナリオ  Randy Hautea
    4)遺伝子組換え農業がフィリピンの農業生産者に利益をもたらした: 現場からの報告     Delson Sonza
  1. 総合討論 General Discussion 
     
     
    編集後記
    残暑が過ぎ、ようやく秋の気配を感じられるようになりました。あっという間に冬が訪れますので、短い秋を堪能できたらと思っています。藤女子大学花川キャンパスでは、10月12~13日の日間『藤花祭』が開催されます。今年のテーマは『Fuji Welcomes you』です。藤の花の花言葉である「あなたを歓迎します」から、ご来場くださった皆様を歓迎するという思いがこめられています。今年もたくさんの企画やイベントを行いますので、皆様のご来場を心よりお待ちしております。

    編集担当 HOBIA企画委員 池田隆幸

     

     

    HOBIAのホームページ http://www.hobia.jp/

NPO法人 北海道バイオ産業振興協会

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