種子は、最大限タンパク質を合成し、蓄積するように出来ているので、種子中に組換えタンパク質を生産することはコストを考えると極めて理想的なものである。バイオ向上として種子を使う際の難しさは、種子が分化の様式が決まっていりそれぞれの種子が同一であるように成熟するからである。種子は、脂肪、油脂、炭水化物をタンパクに加えて合成するので組換え多結果の産靴を大量に作らせる細胞内の空隙が少なすぎることがある。
米国のDonald Danforth 植物科学センターのMonica Schimdt と Eliot Herman は、本来内在的にもっているタンパク質合成能を異種タンパク質の合成に回すことで現在の1.6%を7%にまで上げることが可能であるとPlant Biotech Journal報告した。科学者達はグリシニン(ダイズの主要な貯蔵たんぱく質)のプロモーターの制御下に緑蛍光タンパク質を発現させて試験を行なった。この応用として、酵素、生体触媒、低コスト生産、スケールの小型化、運送の簡便化、ダイズ種子を用いての生産などに大きな利点を期待できるとしている。
Plant Biotech Journalの購読者は以下のサイトで見ることができる。http://www3.interscience.wiley.com/cgi-bin/fulltext/121372099/PDFSTART非購読者は要旨を以下のサイトで見ることができる。http://www3.interscience.wiley.com/journal/121372099/abstract
抗肺気腫タンパク質をつくるタバコの作成
Bayer CropScienceの科学者は、組換えタバコでヒトalpha1-抗トリプシン (A1AT)=肺を様々の障害(肺気腫や慢性の呼吸器疾患など)から保護するのを助けるたんぱく質を大量に蓄積することに成功した。A1AT欠損は、一つのかなり多いしかも致死性の高い遺伝子疾患で呼吸器の問題や肝臓の不全を惹起する。市場に出ているA1ATは集めたヒトの血清から精製している。このことで重要な安全上の問題は今のところないが順化したA1ATは極めて限られている。
組換えタバコでは生物学的に活性のあるA1ATを高いレベルで発現し、全可溶性たんぱく質の2%にまで達している。科学者たちは、A1AT遺伝子を葉緑体の遺伝子に挿入した。葉緑体の高いタンパク質合成能力が理想的な治療用タンパク質を作る工場として働いている。科学者たちは、葉緑体の中でのプロテアーゼ阻害剤の発現レベルをもっと高めることが可能であるとしている。というのは今のところその合成によって全く植物への毒性が見られていないからである。
Transgenic Research に発表された報告を購読者は以下のサイトで見ることができる。http://www.springerlink.com/content/p51462681u156488/fulltext.pdf
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http://www.springerlink.com/content/p51462681u156488/?p=07a9ad7233af4cf09d1336a6cdb13ffd&pi=0
Btトウモロコシは植物害虫への適応性にはほとんど影響を与えない
除虫性タンパク質を発現する組換え作物の利用に当たっての大きな関心の一つは標的生物への効果である。ドイツのAachen Universityと University of Göttingenの科学者がBtトウモロコシ(Mon88017)の植物害虫、特に非標的生物であるイネホソミドリカスミカメ(Trigonotylus caelestialium)に田する効果を検討した。Cry3Bb1を発現しているBtトウモロコシ品種は、西洋のハムシモドキ(ヨーロッパで最も害の大きな害虫)に抵抗性がある。
ELISAテストの結果によると西洋のハムシモドキはBtトウモロコシの畑でそのライフサイクルの全世代でCry3Bb1を食していた。幼虫は平均8 ngのCry3Bb1を含んでいた。一方、成虫は数ngから60ngの範囲にあった。このようなBtトウモロコシへの暴露条件あっても全くネガティブな効果はなくCry3Bb1の影響がなかったと言える。西洋のハムシモドキのMon88017の栽培地、近似同品種や従来種の栽培地とでその存在頻度は変化がなかった。Transgenic Research に発表された報告を購読者は以下のサイトで見ることができる。
http://www.springerlink.com/content/836p55v111835448/fulltext.pdf
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http://www.springerlink.com/content/836p55v111835448/?p=df06f249f0d64ccf850307b9b750a29d&pi=2
加工ジャガイモのアクリルアミドの減少策
アスパラギン含量の高い食品、例えば小麦、ジャガイモはフライ、蒸し焼き、焼き料理などの高温処理をすることで自然にアクリアミドができる。実験室的には、動物実験で高いアクリルアミドがガンをおこすことも示されている。ヒトでは、毎日の摂取量として3.0 µgは、安全であると考えられている。この毎日の摂取量は、しかしながら幼児や老人では高めであるとされている。
加工ジャガイモ(摂取量の3分の1を占めるとされている)のアクリルアミドの蓄積を制限する試みとして、米国のSimplot Plant Sciencesの研究者は、ジョガイモの中の二つのアスパラギン合成酵素の発現を止める試みをした。遺伝子組換えジャガイモの新品種は、遊離アスパラギンの含量を20分の1にすることが出来た。組換えジャガイモからの加工品は非組換えのそれに比べてアスパラギンが95%減少していた。この著者は、西の世界の食事におけるジャガイモ加工品の重要性を考えると、現在の品種をGM品種に置き換えることで現在のアクリルアミドの摂取量をほとんど3分の1にできると言っている。
Plant Biotechnology Journal に派票された報告を以下のサイトからダウンロードできます。http://www3.interscience.wiley.com/cgi-bin/fulltext/120849002/PDFSTART
ポーランドがGM栽培の法律案を策定
米国農務省(USDA)の海外農業サービス(FAS)の報告によるとポーランドの環境省はバイテク作物の栽培に関する法案に対するパブリックコメントを公表した。この法律は、EUのGM制御機構に下学ものでポーランドは、そのGM法律を改正しなければならないとするものである。この法律は植物と遺伝子組換えに関する試験研究に関するものも改正しなければならないものである。その主なる点は以下の通りである。
- GMフリーゾーンを設けることを認める地域の承認機関の承認によって農業者は栽培が出来るようになる。そのようなゾーンでのGM作物の栽培は、承認されたものでもやってはならない。それに反するとUS$9,000 プラス US$1400 per hectareの罰金が課される。
- 最も危険であると分類される植物を植える前に考えうる法的科料に相当する預託金を積む必要がある。GM製品には表示が必要である。製品のうちその中にGMが0.9%を超えて入っていない場合は、表示の必要はない。
- 研究機関は、GM作物を植える前に申請書に全ての情報、あらゆる段階で必要な記録書類を整備する必要がある。いかなる研究機関も栽培試験を行なおうとするに当たってその研究結果を一般に公開する義務を負うものとす
- 研究機関や農業者は、安全規制の内容を従業員に知らせる義務がある。従事者はGMOについて作業をすることに関する教育受けたことの証明書にサインする必要がある
この報告は、以下のサイトにあります。http://www.fas.usda.gov/gainfiles/200808/146295592.pdf