韓国の研究者によるとGMトマトがアルツハイマー病、Alzheimer’s disease (AD)、の経口ワクチンに適切であるとしている。ADは、極めて一般的な認知症の原因である。神経系が破壊されるこの病気は、毒性タンパク質であるβ-amyloid (Aβ)の脳内蓄積によって起こるものと信じられている。この病気を阻止するには、Aβ生成を抑制する物質の開発が必要と考えられている。Aβの脳内蓄積を減少するには免疫系の強化が一つの方策となる。
Aβの毒性の問題があるから微生物の発現系ではその生産を行なうのは難しいので、植物細胞での組換えタンパク質の発現を検討した。トマトがワクチンの生産に選ばれた。その理由は、熱をかけずにそのまま食べられるので免疫機能を上げる異種タンパク質を破壊するリスクが減ずることにある。GMトマトの全抽出物を経口投与してマウスを免疫したところブースターを投与後、免疫反応がみられた。この結果は、勿論未だ極めて早期の段階にあるが、食べることの出来るADに対するワクチンの第一段階の成功を約束するものと考えられると研究者たちは評価している。
Biotechnology Letters に発表されたこの報文は以下のサイトにある。
http://www.springerlink.com/content/63756gk168471265/fulltext.pdf
また要旨は以下のサイトで見ることが出来る。t http://www.springer-sbm.com/index.php?id=291&backPID=13182&L=0&tx_tnc_news=4591&cHash=cbda703f83