Bacillus thuringiensis (Bt)に由来するCryタンパク質を発現する害虫耐性の組換えトウモロコシを栽培した再の一つのリスクとしてその非標的昆虫に対する副作用が挙がられてきている。極く普通のミドリクサカゲロウ(Chrysoperla carnea)の成虫は、トウモロコシの花粉を食餌としている非常に良く見られる昆虫でトウモロコシの殺虫性のある Bt花粉に良く暴露されているものであるといえる。
スイスチューリッヒンのAgroscope ARTのYunhe Li, Michael Meissle 及びJörg Romeisは、殺虫性タンパク質であるCry3Bb1(Event MON 88017)及びCry1Ab (Event Bt176)を発現している組換えトウモロコシの花粉がC. carnea成虫に与える影響を様々の要因についてこれらの花粉が与える影響を調査した。更に、これら花粉の危険性を把握する為に精製したCry3Bb1 またはCry1Ab toxinを通常トウモロコシ花粉に含まれる量の10倍量含む人工餌料をこれらの成虫に与えた試験も行なった。最悪の条件でもこの成虫は植物の由来に関わらず試験した毒素には全く影響されなかった。この二つのtwo Cry proteinsは、上記の二つの実験でともに全く悪影響が見られなかった。これらの結果は、これらのBt毒素を含む花粉は、C. carnea成虫には、全く害がないことを示している。
PLoS ONE に報告されてある全文を以下のサイトから入手できます。
http://www.plosone.org/article/info:doi%2F10.1371%2Fjournal.pone.0002909