バイテクは、植物種子油の人の栄養のための改善が可能

 脂肪と油はヒトの食事必須のものである。しかしながら栄養の見地からは、同じ効果を生ずるものではない。例えば、ヒトは糖類から一不飽和脂肪酸を生合成することはできるが、高度不飽和脂肪酸(例えば、リノール酸、リノレイン酸)は、食品として摂取する必要がある。バイオテクノロジーを使うと油種子植物のそれぞれの脂肪酸の組成を変えることも通常は存在しない脂肪酸を作らせることができる。Plant Physiologyに発表された総説には、油種子をヒトの栄養価値を上げるようにバイオテクノロジーを活用することが議論されている。
 FAD2遺伝子の発現を変えることでダイズのオレイン酸含量を高めたものをこの研究者たちが開発した。開発と安全性試験を長年にわたって行い、必須脂肪酸であるstearidonic acidを含むダイズ油が商業開発されており、これが最初のオメガ-3高度不飽和脂肪酸を含む組換え食用油になることになる。Howard Damude氏 と Anthony Kinney 氏の著作の報文は、無料で以下のサイトから入手できる。http://www.plantphysiol.org/cgi/content/full/147/3/962