2015 HOBIA第119回新年例会のご案内

開催日時:平成27年1月26日(月)
開催場所:北海道大学 百年記念会館 大会議室

セミナー「北海道における植物工場による有用物質生産」

 プログラム 

13:30~14:30 基調講演 「植物工場を用いた物質生産」

産業技術総合研究所 生物プロセス研究部門

植物分子工学研究 グループ長  松 村  健 氏

【要旨】近年、葉菜類や果菜類等の野菜を生産する植物工場(野菜工場)の実用化が急速に広まっている。我々の研究グループは、これとは一線を画した目的、すなわち、作物そのものでは無く植物が生産しうる有用な物質の生産を目的とした植物工場の開発および実用化研究を進めている。そこで、一般的な植物工場と物質生産目的植物工場の相違と薬用植物や遺伝子組換え植物を用いた物質生産研究例について、国内外の動向も含めて紹介する。

14:30~15:00 講演 「実証型植物工場GCC」

ノーステック財団 グリーンケミカル研究所

所長 安 藤  栄 聖  氏

【要旨】グリーンケミカル研究所は、2012年12月に完成した密閉型植物工場の実証施設で、産総研や大学の技術シーズを活用して、産学官が連携して植物で機能性成分や工業原料等の高付加価値有用物質を生産する実証・実用化研究を行って居る。

<休憩15分>

15:15~16:30 植物工場における物質生産に関する基盤研究

産業技術総合研究所

生物プロセス研究部門植物分子工学研究グループ

1.「植物による動物スフィンゴ糖脂質の生産」  田 坂 恭 嗣 氏
【要旨】動物スフィンゴ糖脂質は抗菌剤や毒素中和剤等への応用が期待されているが、病原体混入リスクがあるため動物由来成分を利用することは難しく、化学合成も困難である。我々はヒトの脂質合成遺伝子をタバコに導入し本来植物が生産しないラクトシルセラミドとセラミドトリヘキソシドを植物で生産することに成功した。

2.「糖鎖修飾制御に関する研究動向」      松 尾 幸 毅 氏
【要旨】植物によるタンパク質生産プロセスにおいて、糖鎖修飾はタンパク質への主要な翻訳後修飾として重要である。本講演では、産総研における研究成果も含め、植物発現組換えタンパク質における糖鎖構造の制御技術について、国内外の研究開発動向も含め解説する。

3.「植物での一過性発現系の現状」       福 澤 徳 穗 氏
【要旨】植物での一過性発現技術にはおもに植物ウイルスベクター法、アグロインフィルトレーション法、両者を融合したアグロインフェクション法等があり、多量の目的タンパク質を短時間で生産する事が可能となる。近年の技術概要を説明する。

16:30~17:00 講演 「インターベリーαが出来るまで」
             ホクサン株式会社 農業科学研究所
                          所長 半 澤   卓 氏
 
【要旨】ホクサン(株)が植物バイオ事業を指向し、この10年間産総研北海道センターと共同研究の結果、2013年薬事法に基づく製造販売承認を得ることができたインターベリーαの上市までの経緯を紹介する。

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17:45~  交流会 札幌アスペンホテル

(札幌市北区北8西4 ℡011-700-2111)

         参加費:3000円

http://www.hobia.jp/【第119回新年例会申込書】.docx