ブラジルは2品種の遺伝子組換えトウモロコシを承認した

ブラジル政府バイオ安全委員会(CNTBio)はモンサント社のラウンドアップレディ2とシンジェンタ社のGA21のトウモロコシを国内で商業際場することを承認した。これらの遺伝子組換え品種は、除草剤グリホサートに耐性である。CNTBioのこの承認は続いて政府バイオ安全会議(CNBS)と農務省によって社会的・経済的要因分析が行われることになっている。
ラウンドアップレディ2とGA21は、2007年にCTNBioが認可した3種類のトウモロコシ種子に新たに加わることになる。CTNBioは、先月バイエル社の遺伝子組換えワタの商業栽培を認可したところである。CTNBio内の決議委員会では、16人が遺伝子組換えトウモロコシに賛成し、3人が反対、1人が棄権であった。
プレスリリースは、以下のサイトにあります。
http://agenciact.mct.gov.br/index.php/content/view/49219.html

KSUの科学者がいもち病耐性マーカーを発見

米国農務省研究機関(ARS)の科学者たちは、イネいもち病菌(Magnaporthe oryzae)に抵抗性を示す遺伝子マーカーを同定した。このカビは、いもち病を起し、6000万人が食することに相当する米を失わせしめている。イネいもち病菌は、植物<イネ)の葉脈に進入して栄養物や水の流れを阻害することや植物体の地上部に壊死を起すことで病気を起している。
ARSイネ研究部のRobert Fjellstrom氏と研究リーダーであるAnna McClung氏は、Pi-zイモチ病抵抗性遺伝子に連関している遺伝子マーカーを発見した。Pi-zは、米国及び世界中でイモチ病菌の多くの株に対して抵抗性を付与するものである。これまでに見つかっている遺伝子マーカーに比較して今回発見されたマーカーは、Pi-z遺伝子に極めて近接した位置にあるのでその遺伝子の存在を十分に予測できる。イネの育種家は、これらの遺伝子マーカーを使ってカルフォルニアやテキサスで高度耐性品種の選別を行っている。
より詳しい情報は、以下のサイトを読んで下さい。http://www.ars.usda.gov/is/pr/2008/080912.htm

除草剤耐性ソルガムの開発

雑草の制御は、ソルガム生産者の最も大きな問題の一つである。しかしカンサス州立大の科学者がこの問題を軽減する方法を見つけつつある。カンサス州立大学雑草生理学教授Kassim Al-Khatib氏は、共同研究者とともに除草剤耐性ソルガムの開発を行った。その耐性品種は、アセト乳酸合成酵素(ALS)阻害除草剤であるSteadfast, Accent, Resolveや Allyに耐性である。
「この技術は、ソルガムの広葉と草本雑草の発生後の除草剤を使用するに当たっての極めて優れた可能性を秘めたものである。」とAl-Khatib氏が言っている。さらに彼は、これが極めて生産者に受け入れ易いものと考えており、その理由は、現在ソルガム用の草本雑草の制御方策がないからである。このチームは、米国環境保護局のより少ない殺虫剤の使用に関するプロジェクトにも参画しており、且つALS耐性ソルガムへのSteadfast 除草剤の使用を登録することにも関与している。
この報告は、以下のサイトにあります。http://www.oznet.ksu.edu/news/story/briefs090408.aspx

シンジェンタは高温耐性ブロッコリーの開発を進めている

シンジェンタ種子会社は、カルフォルニアにあるR&D Ag. Inc.とチームを組んで耐熱性ブロッコリーを開発することとなった。協定によると耐熱性ブロッコリーに関するR&D Agの特許許諾をシンジェンタが受ける。また更に、シンジェンタは、更なる研究の権利、共同開発で出てくるR&D Agの熱耐性種子とシンジェンタが開発した種子とその技術の融合による雑種(あいのこ)の世界市場への占有権利を受ける。協定の金額的な面は開示されていない。
ブロッコリーは、特定の生産地域と生育時期に生育できる冷涼な気候に限定された作物である。耐熱性の品種は、ブロッコリーの作付面積を拡大できる可能性をひらくものであり、生産者により多くの機会を与えることが期待される。シンジェンタは2011年にはこれらの新しいブロッコリーの雑種を商業販売できることを予定している。
ニュースリリースは、以下のサイトにあります。http://www.syngenta.com/en/index.html

USDAは組換えパパイヤの規制緩和についてのパブリックコメントを求めている

アメリカ農務省の総植物管理部(APHIS)は、フロリダ大学が提出したパパイヤのリングスポットウイルスに抵抗性のある組換えパパイヤの規制を緩和する申請に対するパブリックコメントを求めている。APHISは1999年来その周知過程を通してパパイヤを規制してきている。
APHISは、環境評価案に対する精査とコメントを準備した。科学的証拠によるとこの果物による環境及びヒトの健康さらには食品としての安全性に問題のないことが示された。コメントの提出期限は、2008年11月3日である。
詳しい情報は以下のサイトにある。http://www.aphis.usda.gov/newsroom/content/2008/08/flpapaya.shtml